【読み】ユル・エイワズ・アイワズ・エオー
【意味】死と再生・変化
【英字】y
【神】木の神
北欧にて筆記文字や呪術文字、占いの用途で使われてきたとされているが、未だ謎が多い古代の文字「ルーン」。個人的に占いで使う中で感じた自分なりの解釈を勝手気儘に一文字ずつ乗せていこうと思います。今回はユル!
基本の意味
ユルは英語の「yew」の語源とされ、イチイの木を表していると言われています。日本でもイチイの木は定番の木といった印象で全国的に見られますね。御神木として、神社などでも見かけます。 ただ、ルーンの場合ヨーロッパに生えているヨーロッパイチイを表しているのでしょう。(日本のイチイより大きいそうです。)
イチイは弓やスキーの材料であったとされるその一方、ヨーロッパでは墓地などに植えられている事が多いため、死と関連が強い木とされてきたそうです。イチイは、毒を持つこともあって怖いイメージもあるのですが、その寿命の長さから永遠の生命の象徴であったりもするそうです。 つまり、「死」を連想させるが故に「復活」や「再生」への望みのシンボルでもあるのでしょう。死と再生の象徴となっています。
何かが終わることで新しいことが始まる。そのような循環も感じさせてくれます。ですので、物事が一旦終わる時期であり、それによりまた新しい事につながっていくといったイメージになります。変化の時期・変わり目の時期ともいえますね。 何かが終わる・終わらせるにはとても力をつかいます。しかしこのルーンが、また新しい自分が始まる事へ力を貸してくれているように感じられます。
占いでユルが出たら?
正位置出た場合
- 変化の時期
- 終わりを迎える事ではじまる事がある
- けじめをつける
- 終わりを受け入れる
- 意識を変えてみる
- 新しい事をはじめてみる
逆位置で出た場合
ユルには逆位置がないので、どちらで出ても同じような意味になります。
ユルの考え方
このルーンが出たら、終わりを意味するが故に何かのはじまりも意味します。つまり、変化の時期であり変化が必要な時期であると解釈出来ます。仕事・恋愛・遊び等の質問に対してこのルーンが出た場合、死を意味するから全面的に終わってしまう!という訳ではなく、何かの意識が変わるとか関係性が変わるみたいな形でも捉えられます。
変化といってもイメージ的には、蘇るというか新しい自分になるような感じが強いかもしれません。そして、どちらかといえば環境など外側の事よりは自分の内面であり意識が変わるみたいなイメージのが強いです。
新しい自分になる為には、どこかしら今までの自分の概念であったり、何かを捨てたり完結させる事で成り立つのではないでしょうか。そういう時期には、否応なしにそういう状況になってしまう事もあります。外的な要因で強引に終幕を迎えるものがあったり、自分で終幕を選択せざるを得ない状況になっていたりする事があります。そういう時、ユルの考え方的にはそれを悲観するのではなく受け入れることで新しい道へ繋がっているというように考えられます。むしろ自分が生まれ変わるチャンスのが来ているようにも考えられます。今起こっている事は変化の為に必要な事なんだなと、そういう視点で考えてみると自分自身を把握するのに納得がいったりします。
自分の考え方、意識や状況が変わるような出来事に直面している時は「これがチャンス!」とは思いづらいかもしれません。終わりたくない・失いたくない等、悲しい気持ちがあったり、執着があったりするかもしれません。しかし、終わったからといって失った訳ではではないのです。在るものは在り続けるし、これから得られるものも沢山あるのです。ですので、整頓の意味をこめて一旦終わりの箱に片付ける事も必要になるでしょう。
という事で、このルーンが出たら終わりを受け入れる姿勢を持つ事が大切となってくるでしょう。受け入れてこそ新たなはじまりがやってくる訳です。新たなものを受け入れる一歩として、もういらなくなったものを片付けるそんな雰囲気が漂います。