卵を落として割っちゃった!……これはタロットの『死』?それとも『塔』?

それは昨日の昼でした。
お昼ごはんを用意しようと、冷蔵庫から卵を取り出したところ……

https://twitter.com/momoneko_dw/status/996232645817155584

はい。どうでしょう。
皆さま的には、タロットで言うところの『死』か『塔』か、どっちを連想するでしょう?

https://twitter.com/momoneko_dw/status/996232651102011394

アンケートをとったところ、7割が『塔』、3割が『死』という結果になりました。アンケート終了後にもう一票『死』というご意見をいただいたので、実質はもうちょっと『死』の割合が上がるかもしれません。
もちろんどっちが正しいということはなくて、皆さまのご意見を聞くとどれも「あぁ~~なるほどね~~~!」って感心することばかりで楽しかったのだ。

というわけで、皆さまのご意見を紹介します。

タロットを知っている人も知らない人も、インスピレーションでご意見カモン!と募りましたので、非常に創造力豊かで目からウロコなご意見をいただきました。

まずは『死』に一票入れてくださった方のご意見から。

Rさん「強制リセットの光景にデジャヴかと思いました。」
なるほど強制リセット!
この後、部屋の掃除をせざるを得ない、というエピソードが続くのですが、確かに強制的に今まで続けていた作業を中断させられて、強制的に今までのツケ(床の汚れ)を清算させられる……『死』だ。『死』だわ。
Mさん「黄身も割れちゃってるので…(´・ω・`)」
そう。絶対的な滅び。『死』。割れちゃった黄身に『死』を感じる、おっしゃるとおりです。
卵は卵のまま、卵焼きにもスクランブルドエッグにも目玉焼きにもならずにその役目を終えました。言語化したら切なすぎるんですけど。

次は『塔』に一票入れてくださった方のご意見。

Pさん「ここから大きな塔に変化して行くでしょ」「だってハートよ」
ほんまや!!黄身がハート型や!!この方はご自身ではタロットを引かない方なのですが、だから故のこの発想!!
ももねこ、お見それいたしました。割れた卵は、新しい未来を築くための“愛”を包括した存在。深い。深いぞ。
Sさん「死は全て終わっているけれど、塔は崩れた後に片付けがあるではないですか?」
ドストレートに「せやな」って感じです。せや。片付けがあります。しました。
『死』は受け止めるしかないのですが、塔が崩れた後……卵が割れた後には「片付け」という動的なアクションが始まるのですね。同じ「片付け」というキーワードでも、『死』を連想する方と『塔』を連想する方がいらっしゃって、これまた興味深い。

ね、面白いよね。卵が割れて辛かった気持ちが一気に吹き飛んだ。皆さま本当にありがとうございました。
で、クイズと銘打ったからには一応答えを提示しておこうと思います。飽くまでも「ももねこ的にはこっちに一票!」というだけの話なので、どちらが正しくてどちらが間違っている、ということはありません。
それを踏まえまして……

ももねこ的には『塔』に一票です。

『死』も『塔』も、終わりを感じさせるカードですね。ウェイト・スミス版でいくと、

『死』はこんな感じで

『塔』はこんな感じ。

いずれも卵を落っことして食べられなくなってしまったという喪失感やショック、無常感に合致するカードです。

じゃあ何故、ももねこ的に『塔』なのか?

それはね、『死』は必然的に誰もがいつかは迎える、避けられない“喪失”であり“変化”、『塔』は自らがつくり上げてきた環境をぶち壊される衝撃、ある意味で自業自得の“喪失”であり“変化”だからです。

……そう。自業自得。『塔』に住まう者たちがその慣れた環境に甘んじ、広い視野を失い新しい進歩を遠のかせたことに、神さまが怒って(もしくは開放を与え閉塞から救い出すために)彼らの楽園である『塔』に雷を落としたのですね。

『卵』を落としたももねこも同じです。その使い慣れたキッチンという環境に甘んじ、広い視野を失い(失敗を防ぎ効率を上げるための)新しい進歩を遠のかせた結果!要は、手元への集中力が切れまくった状態でいつもどおりという名の惰性で調理を始めた結果!

神さまは別に怒ってはいないと思うけれど、『卵』と私に衝撃を走らせたのだ。で、『死』も『塔』も、リーディング時には“変化・変容”を表すことが多いです。そして、『死』は自身の内側から起こる“変化・変容”であるのに対し、『塔』は外部からもたらされる“変化・変容”なの。

というわけでまとめますと、ももねこからすると「この慣れたキッチンで失敗なんて起きない」という傲りが呼び寄せた自業自得の衝撃、卵からすると完全に外部からもたらされた“変化・変容”だと思うわけです。

日常のできごとをタロットになぞらえてみる

今回、割れた卵を見た瞬間、「ぎゃーーーー塔!塔!いや?死か!?死……どっちでもいいからはよ片付けないと!!」ってなりました。で、床を拭いている最中に「みんなに訊いてみよう……」と思ってこのようなクイズを仕立てた次第です。

皆さま、投票ボタンをぽちっと押してくださっただけでなく、そう思った理由まで教えてくださって本当にありがとうございました。皆さまがそう感じた理由を読んでいると、自分にはない観点や自分がピックアップしなかった要素がいくつも出てきて、やはりカードの解釈には読む人それぞれの視点が反映されるし、もはやテキスト一辺倒で読む方が余程難しいのではないかと思いました。

なので、リーディング時に「テキストどおりにしか読めない」「オリジナリティが出ない」といったお悩みを抱えている方は、あんまり気にせずそのまま読み続ければいいんじゃないかと思います。(そもそもカードの解釈にオリジナリティが要るかどうかはまた考別の議論として)

例えテキストどおりに読んだとしても、そのカードがそこに出てきたのは何故か?という問いの答えは、テキストには書いてありませんからね。その場その場で言葉を探している時点で、目には見えないどこかから、何かしらのエッセンスが付与されているはずです。

で、今回のクイズではタロットを知らない人にも『死』『塔』というキーワードと卵の画像だけで回答してもらいました。

これ、まさにリーディングの基本だよね。目の前に展開された要素を結びつけて物語を創る。これ。
タロットというやつはあーだこーだ理屈が練り込まれていて難しい!と感じられる方もおりましょうが、絵柄に盛り込まれた多くのヒントを見つけて物語を創るという点ではオラクルカードの読み方と変わりません。ただ、そのヒントが作者の思想や時代背景、魔術的な要素なくしては語れないものなので、ちょっと難しく感じるのではないかと思います。……オラクルカードだって一緒よ。魔術的な伝説的なモチーフ、いっぱい描いてあるわよ。オラクルカードはそれらを知らなくても読みやすいけれど、知っていたらもーっともーーーっと面白いわよ。

少々話がずれましたが、タロットカードを図柄から読み解いていくのにめっちゃいい本があるので紹介しときますね。私はこの本を読んで、タロットがますます好きになったよ!

そんなこんなで、日々のできごとにタロットカードを連想するゲームを、ちょこちょこやっていきたいと思います。クイズの題材がうまく拾えるかどうかは私のインスピレーションにかかっている……!ちょっとしたチャレンジですね。楽しくやっていきましょう。

DUCK WORKSの占い、やってます。

具体的な相談ごとがあるとき、コミュニケーションを取りながら細かく掘り下げて「考えの種」が欲しいときは、占いメニューがおすすめです。タロットと西洋占星術をメインに占います。

京都市の東山三条にある事務所での対面占い、Zoomでのオンライン占いが選べるよ!お好きな方でいらっしゃいませ。