目次
- 「占い」という無体物を売るということ
- 野良占い師と所属占い師、それぞれが創るべき安心感
- 野良占い師が最初に越えなければならない壁……それは 『ベースの安心感』
- 『ベースの安心感』を完全に店舗にお任せできるのが、所属占い師
- 野良でも所属でも必要なのが『マッチングの安心感』
- 自分のスキルを商品として提供するということ
- 野良占い師は自分をめちゃくちゃ自由に売れる
- 所属占い師はある程度ええ感じに売ってもらえる
- 野良占い師でも所属占い師でも、約束はきっちり守ろう
- 契約や規約というものは、法律に関わる部分が多分に含まれている
- ついでに考えよう、占い師の「社会的信用度」
- まとめ
- 占いの勉強や参考にも、DUCK WORKS の占いをどうぞ。
DUCK WORKS ももねこ、占い師をやっています。お代をいただいて占いをやるようになってから3年半ほどインターネット&イベントで活動し、その後しばらく、インターネットでの活動に加えてとあるお店に所属する形でも占い師をやっておりました。そして2020年2月より、京都の京阪三条近くにDUCK WORKS LAB.という事務所を構え、そこで占いをしています。
今回は、『DUCK WORKS=野良占い師』と『店舗所属占い師』というふたつの立場で占い稼業を営んだ経験から気づいた「それぞれの安心感」について書きます。占い師という仕事に興味がある方はぜひ読んでみてください。
「占い」という無体物を売るということ

はじめに、「占い」という無体物を売るムズカシさについて少し書きます。
無体物とは無形物とも言い、その名のとおり「決まった形のないもの」です。占い師は自分のスキルが商品であり、無体物を提供する職業です。鑑定書や動画のような形で占いの内容をモノに写してお出しする場合もありますが、商品の本体としてはサービスと技能であり、物品販売(有体物の販売)ではありません。
有体物の販売であれば、商品画像や説明を見ると「こういう商品だな」という仕様やイメージが具体的に伝わってきます。有体物は、商品価値と価格のバランスにある程度納得してから購入できるので、購入者はある程度よ安心感を持てます。
対して無体物は、商品の仕様だけだと「多分こんな感じだよね……?」くらいのイメージになりやすいです。例えば占いの場合だと「1,000円/10分」「3,000円/1,000文字」といった仕様の書き方が大半になりますが、それだと何となくの量はわかっても、そこに何が詰まっているのかはまったく見えません。例えどんなにていねいなサンプルが添えてあっても、お客さまの手元に届くものとは一字一句違うはずです。
「占い」という商品は、お客さまにとって大切な「そこに何が詰まっているのか」が、仕様だけだとどうしてもわからないものです。
野良占い師と所属占い師、それぞれが創るべき安心感

お客さまは安心感がないとなかなか購入に至りません。安心感を持ってもらうために、占い師はいろいろと工夫する必要があります。
野良占い師が最初に越えなければならない壁……それは 『ベースの安心感』
大抵の場合、野良占い師は個人運営です。最初は誰でも、申込みの仕組みも決済の仕組みも持たない一個人から始まります。お客さまの立場からすれば、どこの誰ともはっきりしない人にお金を渡し、なおかつ非常に個人的な悩みを開示するという事実には、どうしても不安と怖さがつきまとうのではないでしょうか。
野良占い師として活動するなら、まずはそれらの仕組みを「お客さまが安心して使える」という視点で揃えるのが大切だと私は考えます。既存のサービスを利用してお客さまが安心できる申込み・決済の仕組みを借りるか、「この人なら大丈夫そうだ」と思ってもらえる活動拠点をしっかりと作るのがおすすめです。DUCK WORKSはウェブサイトを作り、その上でサイトやSNSにて顔や本名を出していますが、これはそういう理由です。
念のため申し添えておくと、顔出し・本名出しをしないと安心感が作れないというわけではなく、顔と本名を出すという手段を安心感をつくるのに効率がいいと判断した、ということです。なので、何らかの事情で顔出し&本名出しNGの方は別の手段を考えればOKです。
もちろん、顔を出そうが名前を出そうが手段はそれだけでは足りないので、併せてさまざまな施策をとる必要があります。
『ベースの安心感』を完全に店舗にお任せできるのが、所属占い師
実際の店舗や電話占いのポータルサイトなど、 申込みと支払いの仕組みが成り立っているという事実と、お客さま⇔占い師という個人間に法人が介すという事実は、お客さまにとって大きな安心感となり得ます。「正体がよくわからない野良占い師にインターネット経由でお金を渡すのは怖いし、ましていきなり会うのはもっと怖いから、お店がいい!」という人はごまんといるでしょう。
ベースの安心感をつくることにエネルギーをかけなくて済むのは、占い師側にとってはとても楽です。特に直接会うタイプの対面占いは場所などの課題もあるので、「私はとにかく対面で経験を積みたいんだ!」という人は店舗の所属を狙うと手っ取り早いかと思います。私自身、対面占いの経験を増やしたい、と思ったタイミングで店舗に「占い師になりたいんですけど~」と電話しました。自分たちだけで対面占いの申し込みを増やすよりも、店舗に頼る方が高品質かつ低コスト、スピーディーだと判断したのです。
野良でも所属でも必要なのが『マッチングの安心感』
『占いという無体物を売るということ』という段落で書いたとおり、無体物を商品として扱うかぎりは購入されてからしか実物を見せることができません。お互いのためにも、事前にどれだけマッチングを図れるかという点はとても大切です。
なので、できるかぎり広い範囲で、多くの人々の目に触れる場所で「私はこういう人間ですよ」「私の占いはこんな感じで納品されますよ」のような、マッチングに役立つ情報を開示したいです。
特に野良占い師の場合、ベースの安心感で不利になりやすいので、マッチングの安心感に繋がる情報は全力で提供した方がいいと考えます。ブログを書く、SNSで発信する、YouTubeで動画を出す……インターネットで活動しやすいこのご時世ですから、手段はたくさんあるはずです。

まとめると……
- 野良占い師:ベースの安心感+マッチングの安心感
- 所属占い師:マッチングの安心感
を、それぞれ創り出す必要があります。
野良占い師は各種サービスに手数料を払って『ベースの安心感』を「補強」してもらう。所属占い師は売上の何割かをお店に渡して『ベースの安心感』を「買う」……と考えるとシンプルです。
言うまでもなく、安心感があればクチコミも広がりやすくなります。「友だちや家族に安心してオススメできるかどうか」という視点、とても大切です。
自分のスキルを商品として提供するということ

『マッチングの安心感』には、「私のスキルはこんなにイイものだよ!」と世の中にアピールすることも含まれます。
野良占い師は自分をめちゃくちゃ自由に売れる
何の決まりもなく、好きなように営業できることは、野良占い師にとって非常に大きな魅力ではないでしょうか。野良で占い師をやる楽しさはここに詰まっていると言っても過言ではないです。やりたいことはやればいいし、やりたくないことはやらなければいいという自由があります。 (念のため書きますが、作業ベースではなくポリシーの話です)
コストや利益という観点で見ると、野良占い師の場合は報酬が100%自分の手元に入ってくるので、完全歩合制での契約がほとんどであろう所属占い師よりもたくさん稼げるようになる可能性があります。が、当然ながら諸経費もすべて自己負担なので、利益をしっかりと出せるようになるまでは「稼げないなぁ」と思うかもしれません。野良占い師の場合は、ここら辺のバランスをどう作っていくかも自分の裁量にかかっています。
とにかく、自分が「こうありたい、こうなりたい!」と思ったら、それを純粋にまっすぐに貫きとおせるのが野良占い師です。貫きとおす、と決めた自分を選んでくれるお客さまをどう集めるか、どう営業していくか……という手段や手順までも含めて、自由にできる楽しさがぎゅうぎゅうに詰まっています。
まずはお客さまを集めるのが大変、集めたあとに喜んでもらうのはもっと大変。けれど、そこにある楽しさ・面白さは本当に本当に大きい。ただそれだけと言えばそれだけですが、それが故に私は野良占い師でいるのです。
所属占い師はある程度ええ感じに売ってもらえる
身も蓋もない言い方をすると、店舗側には売れない占い師で席を埋めるメリットがありません。その占い師を所属させると決まったら、それなりにその人が売れるようにいろいろと施策をあててくれるところがほとんどかと思います。プロフィールをウェブサイトやカタログに載せたり、雑誌や街頭、インターネットなどに広告を出したり、ブログやSNSで紹介したり、イベントに出演させたり、名刺を持たせたり……
もっと言えば、前項で述べた『マッチングの安心感』についても店側で手を入れてくれることがあります。何故なら、同店舗内で占い師同士がお客さんを取り合うのも、店からするとメリットにならないからです。いい店に当たれば、「あなたの個性はここが魅力的に見えるから、こうやっていくのはどう?」と、野良では手に入りにくい“ 客観的なご指導ご鞭撻 ”を得られることもあります。
また、占い師の養成やプロデュースをしてくれるところもあります。適当に検索するだけでも「デビューまでしっかりサポート!占い師募集」「占い師のプロデュースに携わるスタッフ募集!」という採用情報がポロポロと出てきますから、そういう志の下に運営されている店舗があちこちにあるようです。(実情は知りません)
「占い師として、純粋に占いに集中したい!」という人は所属占い師の道を選んだ方がいいかもしれません。きちんと運営している店舗であれば、出勤して席に着いているだけで新規のお客さんが来ます。これは本当にすごくてありがたいことだお、きっとすぐに実感するはずです。
所属占い師はあくまでも「所属」なので、野良占い師に比べれば自分の売り出し方に制約がかかりやすくなります。自由度が下がるのは当然ですね。「こういう風にやりたい!」という自我がある場合は、後ろめたいことをしなくて済むように、はじめから店舗側ときちんとお話しておくことをおすすめします。
野良占い師でも所属占い師でも、約束はきっちり守ろう
契約や規約の類はきっちりと理解し、きっちりと守る。これはとても大切なことです。
契約や規約というものは、法律に関わる部分が多分に含まれている
どんな事業も「こういう事業をやるよ!」というタイミングで国や世間などといろいろな約束をしています。そしてその約束を基に、さまざまな契約や規約が設定されています。
要は、「規約を守ろう」ということです。怒られてからでは遅いです。例えばインターネット上で販売系のサービスを利用しているとして、何らかの理由で運営側から指摘が入った場合は、よほどのことがないかぎり運営側の指示に従うことになります。売上金の没収やアカウント停止措置を受けて「せっかく集客したのに、売れたのに!」と悔やんでも、どうしようもありません。
店舗所属の占い師も、約束を破れば働く場所を失う可能性があります。店舗側との約束はちゃんと守り、また、気持ちよく守れるように最初からしっかりと交渉しておきましょう。
クリアに公明正大に、後ろ暗いところは作らずに営業する。これは野良だろうが所属だろうが非常に大切なことです。
ついでに考えよう、占い師の「社会的信用度」
実は、これが非常に低いのです。クレジットカードなどの決済の仕組みを導入しようにも、大部分のサービスで「霊感や占い、スピリチュアルなどの商品を提供している事業での利用はNG」といった内容が規約に書いてあります。
その他にもいろいろと「霊感・占い・スピリチュアル」に対する障壁が世の中に存在します。無体物(無形商品)な上にいろいろと悪用もしやすいジャンルなので、これは仕方がないです。DUCK WORKSの「せいいっぱいクリアな営業をしよう」という想いは、こういうところからも生まれています。
まとめ
まずは安心な場所を見つけて、「とにかくやってみる!」というのが一番大切です。やらないと何もカタチになりませんし、カタチにして経験を積まないと実力も伸びません。
手軽に始めやすいのは野良占い師です。なかでも、同様テキスト納品のカタチがやりやすいと思います。「占い師をやってみたい!」と思ったら、まずは既存サービスを介してメール占いから初めてもいいかもしれません。最近は野良占い師にやさしいレンタルスペースなどもあり、対面占いのハードルも下がりつつあります。
また、野良占い師と店舗所属の占い師には、それぞれにメリットとデメリットがあります。どちらがいい・悪いはないので、自分のスタイルに適した「場」がどういうものか?という視点で活動場所を選べばいいと思います。
また、下記の記事でも占い師としての活動について書き綴っています。よかったら読んでみてください。
占いの勉強や参考にも、DUCK WORKS の占いをどうぞ。
占いの勉強や参考にはもちろん、同業者さんの「他の人ってどんな占いをしているの……?」「占い師だって刺激が欲しい!」的なご要望にもお応えします。カードやチャートの読み方を多めにする・何故そのように読んだかを説明するなど、ご希望に合わせてカスタマイズしますので、遠慮なくお声がけください。