このカードは「とにかく最初の一歩を踏み出そう」というニュアンスが強い。ひとまず動こう、その方向性を決めよう、みたいな前向きな感じ。描かれた人物はこちらに背中を向けているからどんな顔をしているかはわからないけれど、多分わくわくしているんだろうな。
基本的な意味

- スートのキーワード:本能・情熱・衝動
- 数字のキーワード:二者間の疎通・バランス、異質なエネルギー(男性と女性・陽と陰・外と内など)の出会い
例えば「旅行をしよう!」と思い立ったとき、まだどこへ行って何をするかを決めていないタイミング、めちゃくちゃ純粋にワクワクしている状態……に、このカードは似ています。旅行をしようよ!どこへ行く?何をする?あっちへ行くならこんな美味しいものが食べられるよ!温泉もあるよ!みたいにきゃあきゃあ言ってるときって楽しいよねえ。
このカードに描かれた人物も似たような感じで、まだ進む方向を決めておらず、地球儀とワクワクを持って「これからどうする?あっちへ行く?それともこっち行く?」と思いを馳せている様子です。純粋さ(白い百合)と情熱(赤い薔薇)のエネルギーが織り交ざっている。
『ワンド』というスートは情熱ややる気を表しますが、その中でも2のカードは「内と外」の出会いが描かれているのではと思います。内に生まれた情熱が外の世界を認識し、視線が外へ外へと向く瞬間です。外の世界、広ーーい!面白いことたくさんありそーー!細かいことはまだ知らん!みたいなね。
逆位置で出たら?
ワクワク感が生まれるだけ生まれて自覚されずにしぼんだり、空回りしたり、ワクワクしているだけで動き出す気配がなかったり、動き出したとしてもやる気とその方向がちぐはぐしたり……ポッと点いた火がうまく活かされないイメージです。
せっかく点いた火も、外の空気に触れないとすぐに酸素を燃やし尽くして消えてしまいます。『ワンド 2』を外の世界を見つけた・外の世界に気づいた段階と捉えると、ここから「内」と「外」を交わらせていくというミッションがあるはずです。それをしない・そこに到達しない・もしくは「内」と「外」のいずれかに過不足がある状態では、『ワンド』の火もスンッと消えてしまいかねません。
恋愛で例えるならば、「気になる人ができたけれども、動かず見ているうちに冷めちゃった」みたいなシーンが想起されますね。内(自分)と外(気になる相手)が一瞬反応したものの、交わらなかったために火が消えちゃったわけです。交流がないので、どちらかが振った振られたみたいな話にはなりません。飽くまでも、「冷めちゃった」むしろ「火が点く前に終わった」という感じですね。
上記の記事で、大アルカナ・小アルカナを一覧でご紹介しています。ご参考あれ!