タロットやオラクルカードにゃ種も仕掛けもない

対面で占いやカードリーディングをやっていると、「それは一体どういう仕組みなのですか?」「手品ですか?」なんて訊かれることがあります。はたまた、バーやライブハウスのイベントなんかで酒を飲みながらカードを引く私に「お酒飲んでて大丈夫なんですか?占いできるんですか?」と問いかけてくださる方もいらっしゃいます。(大体飲んでてすんません)

結論から申し上げますと、「種も仕掛けもございません、仕組みは私どもにもわかりません」「手品じゃないです」「酒飲んでても飯食ってても全然大丈夫です、むしろ楽しく和やかな雰囲気でやった方がいいのであなたも遠慮なく飲んで食べてイェーイ!」というところです。あと、「ぶっちゃけ誰が引いても同じなので、引いてみたいなら一声かけてね」と。

というわけで、本日はカジュアルに占いについて書いてみようと思います。

タロットやオラクルカードの仕組みって?仕掛けはあるの??

先ほども書いたとおり、仕組みも仕掛けもないです。ほんとね、何もない。ただカードをシャッフルして引いて並べて読むだけ。「どうして状況に合うカードが出るの?」という問いの答えは私にもわかりません!

タロット占いやオラクルカードリーディングは、偶然性を利用した占術・卜占(ぼくせん)の一種でございます。神のみぞ知る、というやつですな。

私の体感でお話しますと、カード占いやリーディングというものは、こういう作業です。

  1. 偶然に任せて引いたカードからあーだこーだ要素を拾って読み解いていく
  2. そこにクライアントの意識と符合するところが出てくる
  3. そこからどんどんカードの要素を使って意識を紐解いていく

私にとって重要なのは「読み解いて」「紐解く」というプロセスなので、いわゆる占いのお作法みたいなのはほとんど気にしていません。(もちろん自分なりのカードとの付き合い方はあるけどね)

なので「占いの気分を味わいたいからそれっぽくしてください」とオーダーされたらそうします。そういうのは場づくりの一環だと思うので、ご希望があらばおっしゃってくださいね。100%添えるかはわからないけれど……演技力的な意味で。

酒飲んだり飯食ったり、は占いの場的に「イイ」

というのも、私だけでなく皆さんにもリラックスしていただいた方がカードの要素と意識との符合が起こりやすいのです。緊張しているとアタマもココロも固くなりますのでね、リラックスはとても大切ですのよ。

偶然に任せて出てきてくれた要素をうまく拾えないと、ただカードを引いただけになっちゃうの。そのためにはアタマもココロもゆるゆるがいいの。カードを並べるまでは神の領域、読み取るところからは人間の領域ですから、我々人間がちゃーんと受け取れるようにしておきたいわけです。あとやっぱりフツーに楽しい方がいいので、楽しくやろーぜ!ってこと。

がっつり対面で鑑定します!っていうのでなく、美味しいごはん+占いの会みたいなの面白いよ。占うのは占い師だけでなくてよくて、お客さん同士でやってもいい。逆に「がっつり占い師の会」みたいなのもやってみたいかも。場の雰囲気がどんな風に作用するのかしないのか、試してみたい。

カードは誰が引いても正直に出てくれる

これもたまに訊かれるのですが、「カードリーディングって特別な能力がなくてもできるの?」っていうご質問。「できるできる、誰でもできる!でも、“誰にでも”はできないかもしれない」矛盾しているようですが、これが本音でございます。

というのも、先ほど申し上げた「神の領域」……カードを並べるまで、は誰がやってもちゃんとできる。ここから後、「人間の領域」である読み取り作業にバラつきが出る。これは本当に占う側の個性、いい悪いでなく「バラつく」んですよ。

そのバラつきが個性として受け容れられずに「他の人(=自分から見てできているように見える人)のやり方と違うからダメ」みたいになっちゃうと、何だかよくわからないカードばかりが出て自分には向いていないように思える……といった感じでカードを引くこと自体が嫌になっちゃったり。ちゃ、ちゃうねーーーん!大事なのはそこちゃうねーーーん!!

先日もね、私が占いを休憩しているタイミングで、年端もいかぬ少女が戯れにカードデッキから1枚カードを抜き出して自由にリーディングを始めたんですよ。

少女「ねえねえ、何について占いたい?」
ももねこ「お金!」
少女「えーーと……これ!『あなたには必要ありません』」
ももねこ「マジかよ」

私はこのとき思わずめちゃくちゃ笑いました。というのも、ず~~っと前から誰にお願いして引いてもらっても「お金とお金を稼ぐための手段はあなたには必要ない」という旨のカードが出続けていたんですよ。何でだよ!そう言われてもお金は生きる上で必要なんだよ!って、少女は知る由もない一連の流れにめっちゃ笑いましたわね。

とまぁこんな調子で、誰が引いても大丈夫なんです。上手く読もうと思わずともよくて、素直に要素を音読するところから始めればいいんです。刺さるときは刺さるし、刺さらないときは刺さらない。これは慣れ不慣れ得手不得手関係ないのです。

ただ、「クライアントに対して理解しやすいように説明する」のは鍛練と工夫が必要ですぞ。でもって、その鍛練と工夫の表出こそが個性なのであります。まぁこれは他者をクライアントとして占いたいのならそういうスキルも必要だよーという話で、セルフリーディングや友だち同士での気軽なリーディングなら気にせず楽しくやったらおっけーです。そういうのの積み重ねが鍛練にもなるからね!

っつーわけでまとめ!

タロットカードやオラクルカードでの占いは誰でもできます。タロットカードは諸々の理解が要るのでちょっととっつきにくいかもしれませんが、オラクルカードであれば手を付けやすいんじゃないかな。

大切なのは、「出てきたカードは状況に合った役に立つものだと信じること」。そして「素直な気持ちで“カードが言わんとしていることは何か”を探ること」。やり方も感じ方もそれぞれ自由でいいので、まずはピッと1枚引いてみるといいですよ。

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