「感情の芽吹き」小アルカナ:カップ A【タロットカードの意味紹介】

小アルカナ カップ A です。
雲から突き出た光る手がカップを掲げています。

小アルカナ『カップ A』の基本的な意味

カップ A
  • スートのキーワード:感性・感情・情緒
  • 数字のキーワード:はじまりはじまり、最もピュアなエネルギー
  • 湧き出る喜び、愛のはじまり

睡蓮が浮かぶ泉の上で、光る手がカップを掲げています。カップからは水がほとばしり、またそのカップには鳩が聖餅(キリスト教の儀式に用いる聖具)を入れようとしています。

色の要素

  • 白:純粋さ
  • 灰:ニュートラル
  • 水の青:

逆位置のキーワード

逆位置はカードの基本的な意味に対して、否定・過剰・不足・未達のエッセンスを示します。

  • 不純な心、愛情
  • 感情を制御できない、不安定

イメージ

じゃばじゃばと水が溢れております!神さまの手に載った聖杯から、限りなく水が溢れてくる絵です。そこに白い鳩が聖餅を捧げていますね。神聖な、純粋な水の物語の始まりです。

カップは水のエネルギーです。水は「感性・感情・情緒」を象徴し、それらの物語のはじまりがこのカード『カップ A』です。生まれ立てで混じりけのないピュアな感性・感情・情緒が、どんどん溢れてくる状態ですね。

このスートに限らず、Aのカードはすべて「神さまの手」の上で行われます。各スートのエネルギーがまだ人間の世界に降りてきていない状態なので、始まりと言っても自覚しづらいシーンが多いかもしれません。もしくは、何となく始まりを感じているけれども、それが何なのか説明できない・自覚できない、みたいなこともあります。

カップはまさしく水のように「混ざり合う・波紋を広げ合う・伝播し合う」といった働きを持ちますが、Aは生まれてきたばかりの水、まだ人間界に降りてきていない純粋な水で、何モノとも混ざっていないというのも特徴です。

まだ何とも感応していない、影響されていない、極めてピュアな「感性・感情・情緒」というと、ちょっと仰々しいですね。とてもシンプルに、思わずキュン!としたりガーン!となったり、頭で処理する前に反応した心の働き、しかもそれを誰かと共有する前の「感性・感情・情緒」のイメージです。例えるならば、お一人様での映画館、前情報なしで観た映画の、自分一人で抱える感想に似ていると私は思っています。静かに感情の凹凸を抱えて、黙って映画館を出るあの感覚。言葉にする前の、整理する前の心の揺れ。アレです。

なので、恋愛を占っているときにこのカードが出ると「愛情が生まれてる!?」と喜びたくなるのですが、個人的にはちょっと待ってほしいです。「とにかく心が動いている・感情が生まれている」とは読めるものの、それが一体どういう感情なのかはまだ誰にもわかりません。当人すらもわからないことが多いです。シンプルに「感情が生まれている」と仮定して、その波がどういう方向に動くのかを観察したいところです。

『カップ A』が逆位置で出たら、誰にも共有されない心の波が身体の中で渦となり、図らずも感情に翻弄されている状態、と読めます。共有しようにも自覚しづらいのが「A」の特徴なので、「何かわからんけどめちゃくちゃモヤモヤする!」みたいな状態になりやすいです。感情が波立ったとしても原因や要因を自覚していれば、まだ「しょうがないな」とも思えますが、何もわからぬまま感情が暴走してしまったら、ものすごく扱いづらいですね。

何でこんなに悲しいの?どうしてこんなにイライラするの?よくわからないけれどソワソワする!……こういうときにカップ Aが出たら、いっそのこと原因や要因を探すのは諦めてもいいかもしれません。感情のほとばしりが落ち着いたところでそれらを探る方が、冷静に整理できそうです。もしくは、ソードっぽい=思考・言語・論理的な人に、整理整頓を手伝ってもらうのもアリですよ。

大アルカナ・小アルカナの概要をはじめ、その他カードのご紹介はこちらにて!

以下の記事で、大アルカナ・小アルカナを一覧でご紹介しています。

1枚1枚を覚えなくてもイイヨ!っていう記事です。タロットを投げてしまう前に読んでみてね。

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