「貧しい者同士、寄り添おう」小アルカナ:ペンタクル 5【タロットカードの意味紹介】

小アルカナ ペンタクル 5 です。
心身ともに傷ついているような、困窮しているような2人の人物が描かれています。

小アルカナ『ペンタクル 5』の基本的な意味

ペンタクル 3
  • スートのキーワード:物質・現実・成果
  • 数字のキーワード:対立・破壊・葛藤
  • 物質的な困窮、貧しさ、窮地ゆえの閉じた絆

ボロボロの衣服の人物が2人、雪の中を並んで歩いています。降りしきる雪の中、寒さに耐えるには心もとないような薄着で、さらに一方はけがをしている様子です。2人の背後には明かりのついた建物があり、ステンドグラスの中に5枚のペンタクルがはまっています。

色の要素

  • 黒:絶望、終焉

逆位置のキーワード

逆位置はカードの基本的な意味に対して、否定・過剰・不足・未達のエッセンスを示します。

  • 困窮から抜け出せない
  • 援助する者の登場
  • 閉じた絆からの解放

イメージ

ペンタクル 5 はけっこう厳しいカードですね。欠乏、失望、困窮……まぁ見るからにドン底のようなカード。他にもドン底っぽいカードはあるけれど、ペンタクル 5 は物質的なドン底を想像しやすくてめちゃくちゃ世知辛い!お金はない、食べ物もない、身体は悪いし怪我もして、あるのは隣で歩くこの人だけ……

そう、ドン底なんだけどひとりではない、という。ひとりじゃないってただそれだけがこの人達の頼れる事実であって、いわばどんな状況でも一緒に生きていける人がいるよっていう救いで。

ひょっとすると、経済的に物理的にドン底なのであって、それ以外はまんざらでもないのかもしれない。ステンドグラスの光から目を逸らしてふたりで下向いて歩き去るくらいだから、この人達はもしかしたらこれで満足しているのかもしれない。この状態からの変化を望んでいないのかもしれない。「貧しくともあなたとふたりで寄り添って暮らせたら、私は幸せ!」っていう。

逆位置になると、ステンドグラスの光に頼ろうという気持ちになるのか、冒頭に書いたように貧しさ脱出の兆し!っていう感じが出てきます。

ただ、ストレートにラッキーハッピードン底から抜け出せるぞ!ってことかっていうと、ちょっと違う気がしている。正位置のときって、現実逃避っていうか現状に甘んじるっていうか、今の状態がぜんぜん良くないのに現実から目を逸らして「周りからどう見えようと私幸せなんです!!」ってなっているような印象を受けるのね。

いや、ご本人がそれでいいならいいんです、幸せなら!そこは純粋に価値観の話。ただ、それが逆位置になるとステンドグラスが見えるんですよ。物質!外の世界の物質!

外の世界にある物質を意識した時点で、先ほどまで平気だった貧しさが途端に苦痛に変わるかもしれないし、「あーヤバいなお金ないなー」くらいの感覚だったのが「あぁ!?本当にお金ないな!?ヤバいな!?」ってなるかもしれないし、そうすると現状を改善する気になって結果的に欠乏から抜け出すかもしれないんだけれど、自覚した直後ってめっちゃ苦しいと思うんだ。だってまだ全然状況変わってないし、むしろ「うっわ自分ダメダメやん……」って気づいて絶望するかもしれない。

だから、ただ脱出の兆し!っていうのではなくてですね、「気づきは間違いなく脱出の兆しなのだけれど、飽くまで兆しだからそこからどう進むかは自分次第だよ頑張ってね!」ということかなと。

お金の話が一番イメージしやすいのですが、実際にはお金に限らず経験やスキルまで含めた「物質寄りの何か」で解釈するとよさそうです。

以下の記事で、大アルカナ・小アルカナを一覧でご紹介しています。ご参考あれ!

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