このカードは「審判が下るのをただ待つのみ」っていうときに出てきやすいです。例えば「もうやることは全部やった!あとは天に任せる!!」と自覚しているタイミングで出てくれたなら覚悟も決まるのだけれど、「いやいやまだやること残ってるしね!?ちょっと待って!?」みたいな意識のときに出てきたら、結構慌てるのよね。先生!それ抜き打ちテストって言うんやで!!
基本的な意味

- 今までの行いに対して、評価・判断を下される
- 新たな目覚め、再スタート
この『審判』のカードに描かれているのは、生前の行いが良かった人が永遠の生命を得るシーンだそうです。パッパーーと天使がラッパを吹いて、棺桶から死体がむくむく起き上がって、善き人は新たな生を得る。ダメだった人は地獄行きかしらね。
要は、今までの自分をまるっと精査されて判断を“下される”ってことです。『恋人』のカードと違って、自分に決定権はない。ただし『恋人』は「選択」であって「判断」ではない。『審判』は「判断」……このニュアンスの差は大きいと思う。
『審判』のカードが出たときは、自分自身が(占いの対象者が)審判にかけられる立場だと読みます。まな板の上の鯉ですね!思わず背筋が伸びるでしょ。めっちゃ伸びるでしょ。何ならちょっと怖いでしょ。
これはね、一生懸命取組んでいればいるほど、真剣であればあるほど恐れが湧くカードなのではないかと私は思うのです。これまでの自分に真剣に向き合っていればいるほど、自分ではない何かに「評価・判断」されるのってすごく怖くないですか?
自分で自分にOKを出して、壇に上がって、さぁどうにでもしてくれ!って審判を待つの、相当な覚悟がないとできない。だから『審判』には、自信を持ってその覚悟ができるようなタイミングで出てきてくれないと困るのだ。
が、不思議なことに大体そういうタイミングで出てきます。逆に言えば、このカードを見て何も感じないときほど要注意だよ。無意識のうちに自分以外の何か・誰かに重大な評価や判断を下されてしまうかもしれないよ。壇に上がることすら自覚できていないのは一番まずいぞ!!
でもって、今までのことを一旦「評価され・判断され」、要は区切りをつけてからの再スタートがもたらされます。どういった評価と判断を受けた上での再スタートなのかをきちんと確認するのが大切ですな。
逆位置で出たら?
- 今までの行いに対して、評価・判断を下されない(保留!)
- 不本意な評価・判断を下される
- 新たな目覚め・再スタートが許されない
『審判』のカードが逆位置で出ると、評価・判断の時期にあるのに何故かそれがなされない、みたいなイメージが強いですね。もしくは不本意な、納得のいかない評価・判断を下されることもありましょう。いずれにせよ、自分が自覚しにくい範囲で何かが起きそうな、ぼんやりしているとまずそうな感じです。
評価・判断を受ける時期を逃してしまうと、また時期が巡ってくるまで待たねばなりません。もしくは、「もうこの場からはさようなら」なのかもしれません。だってほら、天使のラッパで棺桶が開かない人は、あちらが用意した新しい世界に招かれていないんだものね……だったら別の場所に行くしかない。納得はいかないかもしれませんが、『審判』のカードが示す「評価・判断」は、それを受ける側にはどうしようもできないことが多いのだ。とはいえ私たちには身体があるので、別の場所へ移動していけますからね。今の場所から離脱したとしても、他のフィールドがあるのよ。
とにもかくにも、不意に訪れるかもしれない「評価・判断」を受け入れる心の準備をしておきたいところです。ひょっとすると、気づくことさえまったくできないかもしれません。状況の変化を感じたら、「あのときの『審判』逆位置か……」と受け入れて、身の振り方を考えていきましょう。
上記の記事で、大アルカナ・小アルカナを一覧でご紹介しています。ご参考あれ!