大アルカナの9番『隠者』です。
精神世界の探求、人間としての成熟を示します。
大アルカナ『隠者』の基本的な意味
- 精神世界の探求
- 叡智、豊富な経験の下にある成熟
- 孤高の先人
一人の老人が雪山の山頂でたたずんでいます。長い灰色のマントは頭から足下までを覆い隠し、外界とのへだたりを象徴するかのようです。また、右手にランタンを持ち、左手には黄金の杖をついています。道を照らしながら長旅を続けた末にたどり着いた場所がここであり、その明かりは後ろに続く若い人たちの導きにもなるでしょう。
黄金の杖はここに到達するまでに彼を大いに助けた道具です。人生の山を登るならば、道中で得た感覚、感情、知識や知恵、経験、そこから生じた自信、他者との関わりなど、さまざまなのものの結晶が杖として働くと言えそうです。
山頂にたどり着いた彼は、目を閉じ顔を伏せています。外界を旅し成熟した魂は、精神世界の探求に向かいます。
色の要素
- 深い灰:内省、思考、境界
逆位置のキーワード
逆位置はカードの基本的な意味に対して、否定・過剰・不足・未達のエッセンスを示します。
- 未熟ゆえの頑なさ、周囲の意見を聞かない頑固さ
- 外界を恐れすぎる、内にこもりすぎる
イメージ
「己に向き合って真実を探せ」というミッションが課せられるか、もしくは「思考の渦から出てこい、ほれ、道はこっちだぞ」と指してくれているイメージのカードです。
大きなキーワードは、哲学・真理の追究。ぐぐっと精神の内側へダイブして、深く豊かな経験を鍵に未知の世界を探索する人。あまりに高尚な人なので俗世からは浮いているし、ともすれば「何言ってんのこの人??」と言われかねない人。
でもね、この人のすごさはみんながちゃ~んとわかっているんです。だからこの人が持つランタンの光を頼りに、みんな背中についてくるんです。粛々と、粛々と。
なので正位置で出たときは、そのまま隠者的なスタイルを大切にしましょう、という風に読みます。自分がそうなのか、周りにそういう人がいるのか、はたまたそのようになれ、ということなのかはその時々で変わります。
隠者の逆位置は、思考の渦にドはまりして「もうだめだ!!」みたいなときや、ヘンにひとりになろうとしているときに出てきがちです。「考えすぎではないでしょうか、周りが見えなくなっているのではないでしょうか」「そもそも行き先は認識しておられますでしょうか」「一人で何でもできると勘違いしていらっしゃいませんでしょうか」って釘を刺しにくる感じ。
とにかく自分の考えや経験に固執して、人の意見など聞きゃしない。解決のために話をしようよ、と誘ってもプイと一人を選んでしまう。喧嘩をしているときに相手のところで隠者が逆位置で出るとキーーーッとなりますね。話してくれないとわかんないでしょ!って言いたくなるね。
とはいえ、どんな人間も深い思考に潜る時間は必要なものです。もしも隠者の逆位置が出たら、相手が落ち着くまで、思考の渦から顔を出してくるまで待ってあげた方がいいと思います。出てきたときは、拍子抜けするくらい明るい顔をしているかもよ。
以下の記事で、大アルカナ・小アルカナを一覧でご紹介しています。ご参考あれ!
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