大アルカナの16番『塔』です。
天罰が下り、建造物が破壊される様子が描かれています。
大アルカナ『塔』の基本的な意味
- 破壊
- 物理的な変化
- 青天の霹靂
真っ黒な背景の中で、高くそびえたつ塔が稲妻により破壊されています。王冠を思わせる丸い天井は崩れ落ち、3つの窓からは火を噴いて、そこに暮らしていたであろう人物が2人、宙に投げ出されています。光の粒が彼らに降りかかり、神からの天罰が下ったようです。
色の要素
- 黒:絶望、終焉
- 赤:情熱、行動力、生命力
- 青:精神性
- 黄:喜び、祝福
逆位置のキーワード
逆位置はカードの基本的な意味に対して、否定・過剰・不足・未達のエッセンスを示します。
- 大きな変化が近づいている
- もしくは過ぎ去った直後
- 破壊後の再生のフェーズ
イメージ
『塔』です。絵が怖いタロットの代表格。『死』と『塔』は「怖い!悪いことが起きますか!?」って言われる二大巨塔ですね。塔だけに。
このカードは、聖書にあるバベルの塔のお話になぞらえて説明されることが多いですね。
むかーしむかし、知恵をつけていろいろと作れるようになった人間たちは、天にも届くような立派な塔を建てたのだと。それを見て、神様が怒った。けしからん、生意気!人間のくせに、天まで届きそうな高い塔を建てるなんて許せない!
どんがらがっしゃん。
神様の怒りが雷となって、塔を根っこから壊してしまいました。そして人間たちは散り散りになって、共通の言語も奪われて、またイチから生活の基盤を築くことになったのです。山に落ちたものは山、海に落ちたものは海、平地に落ちたものは平地での生活を、それぞれ営むことになったのね。
大変な目には遭ったけれど、おかげさまで多様性が生まれたし新しい土地を得たことで数を増やすこともできるようになったのです。
……というわけで、塔のカードは必要な破壊と再出発を示す1枚です。ただただ無為に壊されているわけではない。とはいえ『塔』のカードが出るとドキッとするよね。だってものすごい変化を示すカードだもの。
まず、このカードがこれから先のことを指して出たならば、来るべき変化に向けて、いそいそと心の準備をいたしましょう。それも、自分ではどうしようも避けられない衝撃を伴う変化……安らかに穏やかに暮らしていれば暮らしているほど、「いやあのちょっとやめて?せっかく平和なんだからやめて??」ってなる。いくら必要な変化だと言っても、心の準備ができていないと困るんですよ!!
でっかい破壊の体験、お疲れさまです。今後はそこからの再構築のフェーズに入ります。すべてのものは壊れてから再生するんやで。何が壊れて何を何のために再生するかはその時々でさまざまです。
なので、『塔』が逆位置で出てきたら「何か破壊されたものがないか」を思い起こしてみましょう。塔の場合、それは目に見えるものであり、またそれの破壊に伴って変化せざるを得なくなった価値観だったり、常識だったり、ルールだったりもします。
どんな形であれ変化や衝撃って怖いよね~!平和にやってようが苦しかろうが、いきものってやつはその状況に適応するように生きているのだから、変化も衝撃もできるだけない方が安心なんです。ただ、いざそれが起こっちまえばそれに合わせて自分も変化するしかないし、変化がないと発展もないのよね。
この『塔』、変化に対する相当の覚悟はいるものの、「覚悟させてくれるカード」とも言えるのではないでしょうか。どうせならありがたいと思って受け止めたいですね。
以下の記事で、大アルカナ・小アルカナを一覧でご紹介しています。ご参考あれ!
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