「尊大!強引!嫌なやつ~~!」小アルカナ:ソード 5【タロットカードの意味紹介】

ソード 5が自分を表すところに出たあなた!もしかして、意地悪になってないかーーい!?
もしくは相手を表すところに出たあなた、もしかして、意地悪されていないかーーい!?
ソード 5は絵柄のとおり、暴力的な権力と支配がその場に存在することを示します。
剣を3本も持った男が、ザマアミロとばかりに背後の肩を落とした男性たちに視線を送っていますね。この男、強いのは間違いないのでしょうが、敗者がこれだけ落胆している様子を見せているあたり、よほど容赦のない感じでやっつけたのでしょうね。
ソード 5は、「本当にそこまでやる必要はあるの?」と言いたくなるような、暴力的な権力と支配がキーワードです。

『ソード 5』が正位置で伝えてくれること

ソード 5
このカードは、先程も書いたとおり、手前にいる男性が後の人たちをこてんぱんにやっつけて「えっへん、どうだ!」としている絵です。
それも、ソードのスートなので「思考・理論・言語」の力で相手をやっつけている。
いわゆる「論破する」なんて言い回しがありますが、これはまさにそういうシーンを表します。
力で勝つのではなくて頭脳や技量で勝つことを示しているのですね。相手を理屈でねじ伏せたり、言葉で押し負かしたり、結果的にその場を追い出したり……そういう状況です。
この絵のとおり、争っている最中ではなくて争いが済んだ後。もう決着は着いているのだ。
後の人たちはあからさまにうなだれ、背を向け、とにかくひどい負け方をして辛く悲しい思いをしているようです。
ただ血は流れていないので、本気の殺し合いというわけではなさそうね。負けた人たちも、大人しくその場から立ち去っているし。
ということは、これはプライドや名誉を守るための小競り合いで、相手を打ち負かすことに意味がある、自分の立場を確立するために相手を蹴落として自分の力をアピールするための戦いなのではなかろうか。
理論や理屈でやりこめて、戦略的に相手を追い詰めて追放する……
あ、あるーーー!あるよこういう場面ーーーー!見たことあるーーーーー!
きっと皆さまも目にしたり渦中にいたりしたことがあるでしょう。
そのときの実際の状況や、ソード 5の周りに出ているカードによって、「追い詰めた側」になるか「追い詰められた側」になるかが変わってきます。
登場人物の中で、一体誰がどのポジションなのか、注意深く探りながらリーディングを進めていきましょう。
例えば恋愛を占っているとき、現状のところにソード 5が出ると、まずは「……大丈夫?喧嘩してない?」と訊きたくなります。
大体の場合は、関係性がうまくいっていないか喧嘩しているときに出やすいカードです。
喧嘩という状況にまではなっていなくとも、相手の攻撃的・支配的ところを自分が我慢しているか、逆に相手に我慢をさせているか……というところでしょう。
また、相手を表すところにソード 5が正位置で出たなら、「相手のプライドの高さが悪い方向に作用して、攻撃的になっていませんか?」と尋ねたりします。
普段は自分に自身があって堂々としていてカッコいい!と思える相手でも、ひとたび
攻撃性を持ってしまうとトラブルに繋がることが多々あります。
ソード 5の代わりにもう少し穏やかなカードが出るようになるまで、様子を見た方がいいかもしれません。
ソード 5は、こんな感じで結構キツいカードなので、恋愛や親密な人間関係を占っているときよりも、仕事を占っているときに出てきた方が比較的心穏やかに読めるのではないでしょうか。
ビジネスの場だったらプライドや立場を基にした争いもままあることだし、そういったものをぶつけあって成長するという側面もあるからね。
とはいえ、やはりソード 5が表現する状況は穏やかなものではありません。
お互いの成長よりも、自身の力の誇示にウェイトが傾いている状態なので、どうしてもギスギスとしたイヤ~な雰囲気になりがちです。
しかし、ソード 5が対策を表すところに正位置で出たなら、「時にはこういう冷徹で強引な策も必要だよ」という助言として捉えることもあります。
普段は争いを避けて一歩引いたポジションにいるかもしれないけれど、今はそういう態度が必要なときだよ、心を鬼にして!といった具合ですね。
もしくは、そうやって守ってくれる人を味方につけるとよいですよ、みたいな……
できれば争いごとはないに越したことはないですが、気合いを入れて立ち向かわねばならないときもありますね。

『ソード 5』が逆位置で伝えてくれること

ソード 5が逆位置で出るときは、基本的には正位置の意味と同じです。
強いて言うならば、そこに「こういう争いがあったよね……結果的にイヤな感じで決着が着いたよね……ご愁傷さまでした……」というニュアンスが付与されます。反省しよう。
ソード 5のエネルギーが強くなりすぎると、とにかく止める隙もないくらいに争いが進んでしまうことがあるのですね。
クライアントさんには、「こういう状況が起きているなら、もう打つ手はないかもしれないけれど傷つけすぎない/傷つきすぎないように気をつけて!」とお伝えするかな。
こんな風になってしまうと、守られるものはあれど失うものも出てきます。
もしこの争いで双方が納得のいくような勝敗のつけ方になっていたり、切磋琢磨できてよかったね!となっていたら、負けた人たちは戦いのあとに仲間になってくれたかも知れないよね。
ソード 5的な要素が強く出すぎると、そういったチャンスも失ってしまいます。

ももねこ的『ソード 5』の所感

知性や理性は、もちろん強力な武器であり防具なのだけれど、使い方や出力、方向を間違えてしまうと大きく人を傷つける凶器になることを、このカードは教えてくれています。
ももねこ個人としてはこういうやり口は全然好きじゃないので、セルフリーディングでこのカードが出たら「勘弁してくれよ……」と思うのですが、こういうやり口を生き甲斐にしている人もいらっしゃるので、そういう人にとってはお守りみたいなカードかもしれませんね。
それでもやっぱり、知性や理性は上品に使うものであってほしいです。
どんな理由があっても、人を傷つけてドヤァってしてるのは、何だかなぁ。
ま、お茶でも飲んで落ち着けよ!

以下の記事で、大アルカナ・小アルカナを一覧でご紹介しています。

【タロット一覧】イメージでカードの意味を知ろう