本日ご紹介する1枚は、ワンド 10です。うっ……重い……重たい……苦しい…………!前が見えない……ッ!どうしてここまで抱え込んでしまったのでしょうか。ワンドの悪いところが煮詰まっちゃったようなカードです。
小アルカナ『ワンド 10』の基本的な意味

- スートのキーワード:本能・情熱・衝動
- 数字のキーワード:最終的に得たもの、満ち足りた、過剰な
いっぱいいっぱいの手に余る荷物!不要なものはないですか?もしくはもう不要になったものはないですか?そういうものは遠慮なく下ろせばいいのですが、それを判断するための整理整頓ができていないが故の、ワンド 10です。この場合は数字のキーワードで言うところの「過剰」があたるわけですね。
スートのキーワード「本能・情熱・衝動」は火のエネルギーで、正当に発揮できる環境なら気持ちよく燃えてくれるけれど、不完全燃焼だとうまく燃えられなくて消えてしまうし、燃えすぎると酸素がなくなって苦しくなってしまいます。
ワンド 10は、燃えすぎて酸素がなくなっている状態=過剰なワンドのエネルギーと考えます。ワンド自体が整理整頓とは遠い象徴であり、とにかく沸いてきたものを分別せずに全部抱えて堪えて、気がついたらときにはいっぱいいっぱいになっている。頭を垂れて肩で息をして、何が必要で何が不要かわからなくなって、ただただ前に進んでいる。これは苦しい!
ただ、どうあがいても必要なものとか、下ろしたいけれどどうしたって不要にならないものとか、下ろしたがっているくせに本当は必要だとわかっているものとか、そういうものって人生にはあると思います。この棒には葉っぱがついているので、ひょっとしたら「まだ生きている」「捨てられないもの」なのかもしれません。
『ワンド 10』が逆位置で出たら?
良くも悪くも、このパツパツ限界状態は緩和されそうです。もしかしたら一度で運ばなくてもいいかも?案外身近に手伝ってくれる人がいるかも?そもそも全部運ばなくていいかもしれない??……と気づくきっかけを得られる可能性があります。もしくは単に限界を迎えて、バラバラと落としてしまうのかもしれません。どんな形にしても、この重たい重たい状態には変化が起きそうです。
もしもこのカードが少し未来を表す場所に逆位置で出たら、「今の状態は長く続けられなさそう」「じゃあどうする?どうやって被害を抑える?」という方向で作戦会議をするのが吉かも。今まで踏ん張ってきた自分は褒めつつ、限界がきちゃったときにどうする?という冷静さを得るチャンスと捉えるとよさそうです。