「問答無用で裁く」大アルカナ:正義【タロットカードの意味紹介】

大アルカナの11番『正義』です。
天秤で測り、剣で裁きを執行する厳しいカードです。

大アルカナ『正義』の基本的な意味

ウェイト・スミス版タロット 大アルカナ 正義
  • ハッキリと白黒つける
  • 基準や規則を絶対的なものとして判断する
  • 最善のバランスを求める

石造りの重厚な椅子に厳格そうな人物が座っています。柱の間には赤い布がかかっており、右手には剣、左手には天秤があり、まっすぐにこちらを見る目はとても厳格な雰囲気です。王冠をかぶり立派な服を着ているところから、地位のある人物だと推察できます。

この人物は「公平に裁く人」です。天秤はありとあらゆるものの均衡を、剣は正義の執行を表します。ものごとを冷徹なまでに計測し、評価し、それに従って剣を振り下ろすのです。したがって、個人的な損得や感情はさほど考慮されず、より広い範囲での公平性・道徳性が求められます。

色の要素

  • 赤:情熱、行動力、生命力
  • 黄:喜び、祝福

逆位置のキーワード

逆位置はカードの基本的な意味に対して、否定・過剰・不足・未達のエッセンスを示します。

  • 公益性の不足、偏った判断、裁き
  • 個人の望みが無慈悲に切り捨てられる

イメージ

「情状酌量」という言葉がございます。状況や事情を鑑みて、罪を軽くしたりするアレです。『正義』のカードにはこれがありません……めっちゃ厳しいカードなのです。

まず、カードに描かれているこの方の目を見てみてくれ。まっすぐにこちらを見ているね。何者もごまかすことのできない、事実を映す目……彼女の前には嘘やごまかしなど一切通用しないことでしょう。右手には剣を持っていますが、こちらは「公平に断罪します」とばかりに真っ直ぐ天に向かって立てられています。で、左手には天秤。この天秤で罪を量って、えいやと剣で斬るわけですな。

図柄からも察せるとおり、このカードが表すものはめちゃくちゃ強めの『公平・判断・バランス』です。例えばシフトの申請をするとき、「実はもう一日くらい出勤できるけれど、何となく休みたいから休み希望を入れておこう」などという細工が一切利かない感じです。抜かりなく「ここ、どうしてもひとり足りないから入ってくれない?」って言われちゃう感じ。ピンポイントで“何となくの休み希望”を指摘される感じ。マネージャーは悪気も意地悪も何も抱えておらず、ただ神さまが「ズルすんなよー(笑)」と調整してくる感じ……

恋愛を占っているときに『正義』のカードが出てきたら、ズルい気持ちでのアレコレや「ちょっと困らせてやろう」なんていうアレコレはまったく通用しない、なんて感じで読めたりします。相手が正にそういう人、とかね。冗談も駆け引きも通じにくい!ってこともある。とにかくまっすぐな気持ちで、「隠しごとはございません、これがすべてです」とクリアにコミュニケーションを取りましょう。

とはいえ、我々は人間という「情緒を持った生き物」ですので、あまりにきっぱりと白黒つけすぎると反発や不満を生じさせることがあります。また、強すぎるルールや権力を伴う判断の強制は、周りへの抑圧や支配に繋がったりもします。こうなってくると歪みが生まれ、そこから壊滅していくことにもなりかねませんね。

『正義』が逆位置で出たときは、そんな状態に陥っている・陥りかけている要素がないかを確認することをおすすめします。自分にせよ相手にせよ周りの誰かにせよ、その方向性で拡大していったら大変なことになるからね。既に何かしらの問題が起きていて、相手を表すところに『正義』の逆位置が出てきたら、ちょっと警戒した方がいいかもです。

今アプローチをかけても、相手はあなたの話を一切聞いてくれないかもしれません。それどころか、相手の理論を強く展開されて攻撃を受ける羽目になるかもしれない。とにかく強めの抵抗・反発がくる可能性が考えられるので、相手の態度が軟化するのを待った方がよさそう、とお伝えすることが多いかな。

恋愛で『正義』の逆が出たときも警戒案件だぞ!自分にせよ相手にせよ、お互いの意見を受け入れて譲歩する柔軟さが失われているときは、対話すると余計にこじれる可能性が高いからさ。ちょっと時間をかけてでも、余裕と柔らかさの在り処を探りながらいきましょう。

以下の記事で、大アルカナ・小アルカナを一覧でご紹介しています。ご参考あれ!

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