野良占い師と所属占い師に必要な『安心感』について考える

ももねこ、占い師やってます。
個人でお代をいただいて占いをやるようになってから早3年半、そして2018年6月からは、インターネットでの活動だけでなく京都の『占いカフェ .ange あんじゅ』というお店に所属する形でも占い師をやっております。

占いカフェ .ange あんじゅ

今回は、『DUCK WORKS=野良占い師』と『あんじゅ=店舗所属占い師』というふたつの立場で占い稼業を営むようになってから気づいた「それぞれの安心感」について書き記します。占い師という仕事に興味がある方はぜひ読んでいってね。

占いという無形物を売るということ

野良占い師と所属占い師に必要な『安心感』について考える

はじめに、「無形物を売るムズカシさ」について少し書きます。

占い師は無形物を提供する職業であり、言わば自分のスキルが商品です。鑑定書のような形で占いの内容をモノに写してお出しする場合もありますが、商品の本体としてはサービスと技能であり、物品販売(有形物の販売)ではありません。

有形物の販売であれば、商品の仕様を見ると「きっとこんな風に使えるだろうな」というイメージが湧くよね。で、そのイメージと使用感の間に齟齬が生まれなければ、「期待どおりだった」となる。多少齟齬が生まれても、それなりに使えさえすれば「まぁこんなもんか」くらいの感想がイメージできる。要は、商品価値と価格のバランスにある程度納得してから購入できるので、安心感が持てるのですな。

対して無形物は、商品の仕様だけだと「多分こんな感じだよね……?」くらいのイメージになりやすい。
例えば占いの場合だと「1,000円/10分」「3,000円/1,000文字」みたいな仕様の書き方になりますが、それだと何となくの量はわかるけれどもそこに何が詰まっているのかがまったく見えません。クライアントにとって大切なのは「そこに何が詰まっているのか」なのに、仕様だけだとわからないんだよね。こいつぁ不安だよね。掃除機に例えれば「どのメーカーで掃除機を買う」ということしか購入前にはクリアにならないんだもの。どんな、というのがあやふやなままの買い物、怖いよね。広い部屋を掃除したいのにハンドクリーナー渡されても困るやんか。

野良占い師と所属占い師、それぞれが創るべき安心感

野良占い師と所属占い師に必要な『安心感』について考える

クライアントは安心感がないとなかなか購入に至りません。そこに安心感を持ってもらうために、占い師はいろいろと工夫をせねばならんわけです。

野良占い師が最初に越えなければならない壁……それは 『ベースの安心感』

申し込みの仕組みも決済の仕組みも持たない一個人にお金を渡し、なおかつ非常に個人的な悩みを開示する……という事実には、怖さがどうしてもつきまといます。どう?文字にしたらめっちゃ怖くない?私は怖いよ。

なので、野良占い師として活動するなら、ココナラのような既存のサービスを使ってクライアントが安心できる申し込み・決済の仕組みを借りるか、「大丈夫そうだな」と思ってもらえる活動拠点をがっつりと作るのがおすすめです。

DUCK WORKSはがっつりWEBサイトを作って、その上でサイトでもSNSでも顔や本名をガシガシ出していますが、これはそういう理由なの。
念のため申し添えておくと、顔出し・本名出しをしないと安心感が作れないというわけではなく、顔と本名を出すという手段は安心感を創出するのに効率がいいと判断した、ということです。なので、何らかの事情で顔出し&本名出しNGの方は別の手段を考えればOKよ。

もちろん、顔を出そうが名前を出そうが手段はそれだけでは足りないので、併せてさまざまな施策をとる必要があります。

この『ベースの安心感』を完全に店舗にお任せできるのが、所属占い師

実際の店舗でも電話占いのポータルサイトでも、 申し込みと支払いの仕組みが店舗として成り立っているという事実、そして個人間に法人が介すという事実は、クライアントにとって大きな安心感となり得ます。「何かよくわからん野良占い師にインターネット経由でお金を渡すのは怖いし、ましていきなり会うなんてのはもっと怖いから、お店がいい!」という人はごまんといるでしょう。

ベースの安心感をつくるところにエネルギーをかけなくて済むのは、正直超楽チンです。ぶっちゃけ、野良で安心の仕組みを作るよりも店舗にお任せした方が確実に質が出ます。特に対面占いは安心感がモノを言うので、「私はとにかく対面で経験を積みたいんや!」という人は店舗の所属を狙うと手っ取り早いかと思います。私自身、対面占いの経験をドカンと増やしたい、と思ったタイミングであんじゅに「占い師になりたいんですけど~」って電話しました。自分たちだけで対面占いの申し込みを増やすよりも、店舗に頼る方が高品質で低コストでスピーディーだと判断したのよね。うん、これは正解だった。

野良だろうが所属だろうが必要なのが『マッチングの安心感』

『占いという無形物を売るということ』という段落で書いたとおり、無形物を商品として扱うかぎりは購入されてからしか実物を見せることができません。お互いのためにも、事前にどれだけマッチングを図れるかという点はとても大切なのよ。
なので、できるかぎり広い範囲で、多くの人々の目に触れる場所で、「私はこういう人間ですよ」「私の占いはこんな感じで納品されますよ」みたいな、マッチングに役立つ情報を開示しまくりたいところです。

特に野良占い師!ベースの安心感で不利になりやすいのだから、マッチングの安心感に繋がる情報は全力で提供した方がいいぞ!ブログを書く、SNSで発信する……インターネットで活動しやすいこのご時世、手段は何でもあるでしょう。やろう。

野良占い師と所属占い師に必要な『安心感』について考える

というわけで、まとめますと……

  • 野良占い師:ベースの安心感+マッチングの安心感
  • 所属占い師:マッチングの安心感

を、それぞれ創り出さなければならんわけです。
野良占い師は各種サービスに手数料を払って『ベースの安心感』を“ 補強 ”してもらう、所属占い師は売上の何割かをお店に渡して『ベースの安心感』を“ 買う ”……と考えるとシンプルでよろしおすな。

言うまでもなく、安心感があればクチコミだって広がりやすくなります。「友だちや家族に安心してオススメできるかどうか」という視点、めっちゃ大事やで。

自分のスキルを商品として提供するということ

野良占い師と所属占い師に必要な『安心感』について考える

『マッチングの安心感』を作るということは、言い換えればセルフブランディングとセルフプロデュースです。「私のスキルってこんなにイイよ!」って世の中にアピールするわけです。

野良占い師は自分をめちゃくちゃ自由に売れる

野良占い師にとって、何の決まりもなく!好きなように!営業できる!これが何より大きな魅力ではないかしら。正直、野良でやる楽しさはここに詰まっていると言っても過言ではない。やりたいことはやればいいし、やりたくないことはやらなければいいのだ。 (念のため書いとくけど、作業ベースちゃうで、ポリシーの話やで)

コストやら利益やらという観点でいくと、野良占い師の場合は報酬が100%自分の手元に入ってくるので、完全歩合制での契約がほとんどであろう所属占い師よりもたくさん稼げるようになる可能性があります。
が、当然ながら諸経費もすべて自己負担なので、利益をしっかりと出せるようになるまでは「稼げないなぁ」と思うかもね。ここら辺のバランスをどう捉えるかってのも、野良占い師の場合は自分の裁量にかかっているのだ。エキサイティング~!

とにかく、自分が「こうありたい!」と思ったら、それを純粋にまっすぐに貫きとおせるのが野良占い師なのです。貫きとおす、と決めた自分を選んでくれるお客さまをどう集めるか、どう営業していくか……という手段や手順までも含めて、自由にできる楽しさがぎゅうぎゅうに詰まっています。
まずはお客さまを集めるのが大変、集めたあとに定着してもらうのはもっと大変。けれど、そこにある楽しさ・面白さは本当に本当にでっかいの。ただそれだけと言えばそれだけですが、私はそれが故に野良占い師を辞める気はありません。

所属占い師はある程度ええ感じに売ってもらえる

身も蓋もない言い方をすると、店舗側には売れない占い師で席を埋めるメリットがありません。その占い師を所属させると決まったら、それなりにその人が売れるようにいろいろと施策をあててくれるところがほとんどかと思います。プロフィールをWEBサイトやカタログに載せたり、雑誌や街頭やネット上や何やに広告を出したり、ブログやSNSで紹介したり……

もっと言えば、同店舗内で占い師同士がお客さんを取り合うのも店からするとメリットにならないので、前項で述べた『マッチングの安心感』についても店側で手を入れてくれることがあります。いい店に当たれば、「あなたの個性はここが魅力的に見えるから、こうやっていくのはどう?」なんて、野良では手に入りにくい“ 客観的なご指導ご鞭撻 ”を得られることもあるわけです。

それと、どうやら占い師の養成やプロデュースをしてくれるところもあるみたいよ。適当に検索してみたら「デビューまでしっかりサポート!占い師募集」とか「占い師のプロデュースに携わるスタッフ募集!」みたいな採用情報がポロポロ出てきたので、そういう志の下に運営されている店舗はあちこちにあるようです。

「占い師として、純粋に占いに集中したい!」という人は所属占い師の道を選んだ方がいいかもね。店舗がきちんと運営しているところであれば、出勤して席に着いているだけで新規のお客さん来るんやで。これってめちゃくちゃすごくてありがたいことだって、きっとすぐに実感すると思います。

そして、飽くまでも所属占い師は「所属」なので、野良占い師に比べれば自分の売り出し方に制約がかかりやすくなります。自由度が下がる、これ当然ですね。それなりに自我がある場合は、後ろめたいことをしなくて済むように、きちんとお話しておくことをおすすめします。 ここら辺は店舗の方針のヒアリングと採用時の交渉がモノを言うところやで。

野良占い師だろうが所属占い師だろうが、約束はきっちり守ろう

野良占い師と所属占い師に必要な『安心感』について考える

契約や規約の類はきっちりと理解し、きっちりと守る。これめちゃくちゃ大事よ。

契約や規約というものは、法律に関わる部分が多分に含まれている

どんな事業も「こういう事業やるよ!」ってときには国やら世間やらといろいろな約束をしています。そして、その約束をユーザーにも守ってもらうために、ユーザー向けの契約や規約を用意しているの。なので、サービスならサービス、店舗なら店舗で用意されているそういったものは、基本的に法律と倫理の下に作成されていると考えよう。
サービスを借りる・店舗に所属するということは、事業・法律・倫理的なところを企業もしくは雇用主に背負ってもらう、っていう表現もできますね。

何が言いたいかというと、「怒られてからじゃ遅い」ってことやねん。何らかの何かがあったときに、アカウントの利用停止くらいの処置で済めば感謝感謝、ってこと。
とはいえ……特に野良占い師は『ベースの安心感』を各種サービスに委ねることが多いわけで、アカウントの利用停止=商売の停止、ってことにもなりかねないんだよね。だから規約はちゃんと読んで守ってほしい。ちょっとしたうっかりで誰かが活動できなくなるのを、私はできるだけ見たくない。
あとめっちゃ純粋に、SNSなんかで宣伝されているものを拡散するときに、安心してぽちっとしたいです。

店舗所属の占い師も、約束を破れば働く場所を失う可能性があるよね。店舗側との約束はちゃんと守ろうね。でもって、気持ちよく守れるように最初からしっかりと交渉しておこうね。

クリアに公明正大に、後ろ暗いところは作らずに営業する。これは野良だろうが所属だろうがめちゃくちゃ大事なことやで!っていうか占い師は恐れ多くも他人様にアドバイスなんざする職業なんだから、まずは自分がクリアでいないと筋が通らへんのちゃうか。通していこう。

ついでに考えよう、占い師の“ 社会的信用度 ”

これ、めちゃくちゃ低いって知ってた?
クレジットカード決済の仕組みを導入しようにも、大部分のサービスが「占いやスピリチュアルなどの商品を提供している事業での利用はNGです」と規約に書いてございます。

その他にもいろいろと「占い・スピリチュアルだからこそ」の障壁が世の中には存在するのだけれど、規約で決められちゃあしょうがないね。無形商品な上にいろいろと悪用もしやすいジャンルだからね。ももねこの「せいいっぱいクリアな営業をしよう」という想いはこういうところからも生じているのだなぁ。

まとめ

ああだこうだ書きましたけれども、まずは安心な場所を見つけて「とにかくやってみる!」というのが一番大切ですね。やらないと何もカタチにならないし、カタチにして経験を積まないと実力も伸びませんから。

手軽に始めやすいのは野良占い師、それもテキスト納品形式のカタチがやりやすいのではなかろうか。「占い師をやってみたい!」と思ったら、まずは既存サービスを介してメール占いから初めてもいいかもね。最近は野良占い師にやさしいレンタルスペースなんかもあって、活動のカタチはますますバラエティ豊かになっています。

野良占い師と店舗所属の占い師、それぞれにメリットとデメリットがあります。
ぶっちゃけどっちがいいとか悪いとかはないので、自分のスタイルに適した「場」はどういうものなのか、という視点で活動場所を選べばいいと思うよ。