大アルカナの4番『皇帝』です。
権威や権力、人を束ね率いる力を示します。
小アルカナ『皇帝』の基本的な意味
- 安定、権威、支配、統治力
- 積極性、能動性、攻撃性
- 男性性、厳しさ
皇帝と呼ばれる人物が中央に座っています。重厚な石造りの椅子で、ところどころに牡羊のモチーフがついています。ここからは牡羊座が示す積極性・能動性、牡羊座の支配星である火星が示す攻撃性が想起されます。
彼の赤いマントの下には鋼の鎧が見え、いかめしい表情とあいまって戦場にいるようです。おそらく臣下を率いて戦っているのでしょう。背後には荒っぽい岩と細い川があり、自然の要塞のような場所に本陣を構えているかもしれません。いずれにせよ、安息の時間を過ごしている雰囲気ではないです。
皇帝のたたずまいからは、権威をもって臣下を束ね率いて敵陣へと攻め込んでいく、逞しいリーダーの像がイメージできます。
色の要素
- 赤:情熱、行動力、生命力
逆位置のキーワード
逆位置はカードの基本的な意味に対して、否定・過剰・不足・未達のエッセンスを示します。
- まとめられない、リーダーシップをとれない
- 高圧的、暴力的、過度な支配
- 男性性の暴走
イメージ
どーん!と威厳たっぷりに座す、彼はとても立派な王様です。めちゃくちゃ頼りになる!
厳しく強く、勇ましく。とにかくいかつい顔をしていますね……そう、皇帝は戦う王様なのです。鎧めっちゃ着込んでるでしょ。戦うのよ、この人。武器は持っていないけれど、手に持った王錫が権力を表しておりますね。これでたくさんの兵に命令を下したりするのよね。きっと。
それも、護るものがたくさんある上での戦いに挑んでいる人なのです。皇帝たるもの、自国の民や歴史、富を守り続けなければなりません。彼の抱えるプレッシャーたるや、凡人の我々には計り知れぬものでしょう。
というわけで、支配・統治・権力・責任……みたいなキーワードで表現されることが多いカードです。実際に占っていて、もしもクライアントの「相手」を表すところにこのカードが出たら、「お相手、めっちゃ頼りになりますね!でもってめちゃくちゃ強いですね!」みたいな切り口で話を始めたりします。簡単に言えば亭主関白ですねー!って感じ。
逆位置で出ると、とたんに暴君になります。権力を持っているが故に非常に厄介。強大な力を武器に盾にガンガン攻めてくる、逆らうものは刑に処す、強引で横暴な権力者へと変貌します。そうなったら周囲の反発や何やを押さえつけるためにいろいろと無理をしますから、筋も通らなくなってくる。無責任なことも言うようにやるようになってくる。やばいぞ!さらに、強すぎる責任感や庇護欲は、時に押しつけや独裁へと繋がることもある。そういうイメージです。
なので、実際に占っているときに相手を表すところに皇帝が逆位置で出たら、「今、お相手は強硬手段に出ていて、まともにお話ができる状態じゃないかもね……」とか、「理屈や正論で諭してもうまくいかないんじゃないかな」みたいな感じで話します。
そんなときはちょっとね、落ち着こう。今は距離を置こう。お相手さんが正位置の皇帝に戻るまで、もしくはもっと穏やかなカードが出る状態になるまで、様子を見よう。逆ギレされても嫌でしょう?……みたいな感じ。実際に対峙することを想像したら、めちゃくちゃ厄介な人物像ですな!
以下の記事で、大アルカナ・小アルカナを一覧でご紹介しています。ご参考あれ!
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