大アルカナの2番『女教皇(女司祭)』です。
陰と陽、明らかなものと秘匿されたもの、といった2つの要素で成り立つ均衡を示します。
大アルカナ『女教皇』の基本的な意味
- 境界線、バランス
- 神聖な知識、意識、秘密
- 直観、無意識、精神世界
女教皇と呼ばれる人物が、カードの中心に正面を向いて座っています。彼女の背後では黒い柱と白い柱が立っており、その間に張られた布が海を隠しています。黒と白の異なる性質を示すものが門のような形で立ち、聖なる果実と言われるザクロの描かれた布が精神世界を示す海を隠すことから、物質世界と精神世界の境界線と均衡を示しているようにも見えます。海は波立たず静かです。
女教皇の手には「TORA」と書かれた巻物があります。この巻物は聖なる知識が記されているとされ、彼女が豊富な知識と情報を所持していることを示します。
また、足元には精神世界を象徴する三日月があり、知識や情報と洞察や直感のバランスを想起させます。
色の要素
- 青:精神性
逆位置のキーワード
逆位置はカードの基本的な意味に対して、否定・過剰・不足・未達のエッセンスを示します。
- 知識もしくは直感に振り回される
- 知識が不足している、直感を無視している
イメージ
『女教皇』は少女だと言われています。賢くて冷静で、けれども若者であるが故に経験が足らず、頭でっかちになりがちな人物像。だがやはり、とにかく賢いのが特徴です。
この人物はすごく賢くて純粋で、何も知らないが故に残酷な一面も持っていて、何も知らないが故に強くて弱い、そんなイメージがあります。たとえば、めちゃくちゃ優等生で美人で周りの信頼も厚くて、でも大人たちをはじめとするいろんな人達に担ぎ上げられることでヘンに大人びてしまっている、純粋さ無邪気さに蓋をして生きている、そういう感じの子。
この人物の後ろには大きな海が隠されているのですよ。2本の柱に掛けられた布には女性性の象徴であるザクロが描かれており、その後ろには広く穏やかな海と空……女教皇ちゃんの内面には、豊かな感情と純粋さが生きている(足元に情緒を表す月もありますな)けれど、隠されている。
賢くて知識があって人格もある、だからこそとても危うい。大人じゃないからこそとても危うい。若い自信と知性は成功体験を積む度に強固になっていくけれど、同じくらい失敗の体験もしないとしなやかさが生まれないよね。何度も地を舐めて砂を噛んで、靭やかさと強かさを手に入れるまでは、本当に危うい存在なんだよなぁ。
なので、正位置で出たときはこの子の絶対的に強い部分を、逆位置で出たときは若さゆえの危うさをイメージしながら解釈しています。
以下の記事で、大アルカナ・小アルカナを一覧でご紹介しています。ご参考あれ!
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