『女教皇』は少女です。賢くて冷静で、けれども少女であるが故に経験が足らず、頭でっかちになりがちな人物像。だがやはり、とにかく賢いのが特徴です。
基本的な意味

- 豊富な知識、聡明
- 冷静沈着
- 清廉潔白、純潔
この子はすごく賢くて純粋で、何も知らないが故に残酷な一面も持っていて、何も知らないが故に強くて弱い、そんなイメージがあります。めちゃくちゃ優等生で美人で周りの信頼も厚くて、でも大人たちをはじめとするいろんな人達に担ぎ上げられることでヘンに大人びてしまっている、純粋さ無邪気さに蓋をして生きている、そういう感じの子。
この子の後ろには大きな海が隠されているのですよ。2本の柱に掛けられた布には女性性の象徴であるザクロが描かれており、その後ろには広く穏やかな海と空……女教皇ちゃんの内面には、豊かな感情と純粋さが生きている。(足元に情緒を表す月もありますな)けれど、隠されている。
賢くて知識があって人格もある、だからこそとても危うい。大人じゃないからこそとても危うい。若い自信と知性は成功体験を積む度に強固になっていくけれど、同じくらい失敗の体験もしないとしなやかさが生まれないよね。何度も地を舐めて砂を噛んで、靭やかさと強かさを手に入れるまでは、本当に危うい存在なんだよなぁ。
なので、正位置で出たときはこの子の絶対的に強い部分を、逆位置で出たときは若さゆえの危うさをイメージしながら解釈しています。
逆位置で出たら?
- 経験不足、頭でっかち、知識に振り回される
- 冷酷、情緒の欠如
- 過剰な潔癖さ
正位置の項で書いたような能力を持った若い女性が、ご機嫌ナナメで超絶頑固で超絶気弱になったところを想像してみてください。
悲観的で強情で、私の言うことは間違ってないもん!絶対に正しいんだもん!!とばかりに強固な姿勢の女の子よ。持ち前の冷静な判断力も揺らいでいるので、普段ならばその時々に合う知識や知恵を貸してくれるのに、自分の理論に基づく主張ばかりをするような感じです。賢くて大人びていて、それなりの地位も持っているからこそ、引くに引けなくなるときがあるのでしょうね……こんな風になっている自分を見つけたら、大人の部分で「どうどう」と落ち着かせたいものです。
上記の記事で、大アルカナ・小アルカナを一覧でご紹介しています。ご参考あれ!