大アルカナの17番『星』です。
大きな星の輝きの下で、全裸の女性が水瓶を傾ける様子が描かれています。
大アルカナ『星』の基本的な意味
- 希望・理想
- 目的
- ヴィジョン
空に大きな星が輝き、その周りにも7つの星が輝いています。見晴らしのよい平原に全裸の女性が膝をついており、片方の足は水の上、もう片方は地面の上に置いて、両手に持った水瓶から水を流しています。背後には木、その上には鳥がとまっています。
「全裸」は純粋なエネルギーを想起させます。ピュアで混じりけのないクリアな存在が、大地(物質世界)と泉(精神世界)に無限に湧き出す水を注いでいる様子は、異なる要素をつないで新しい世界を生み出しているようにも見えます。
色の要素
- 黄:喜び、祝福
- 青:精神性
- 緑:生命力、みずみずしさ
逆位置のキーワード
逆位置はカードの基本的な意味に対して、否定・過剰・不足・未達のエッセンスを示します。
- 大きすぎる目標
- 憧れるだけの理想
- 中身のない希望
イメージ
ぴかぴか光るでっかい星が印象的なこの一枚、『死』『悪魔』『塔』という三大怖いカードを経、やっとこさ明るい感じのキーワードが並びます。でっけえ一番星、めっちゃ目立つよね!(途中で『節制』が挟まるけどあんまりあかるくないよなぁあれ)
素っ裸の女のヒトが水瓶を二つ持って何かをしていますね。泉と大地に水を注いでいるようです。大地(土:物質世界)と泉(水:精神世界)に無限の恵みを与えてくれているのでしょうか。知らんけど。
頭上にはでっかい星がひとつと小さい星がいくつか輝いており、雲ひとつございません。空も夜にしては大変明るいですね!
この『星』のカードは、多くの場合「希望」というキーワードで説明されます。そして、このカードにおける「希望」というものは、「道しるべ」と言い換えられるかもしれません。
太古の昔より、星は人間にさまざまなことを教えてくれました。農業の時期や移動の時期を読んだり、方角を調べたり、天候の変化を予測したり……とにかく、星というものは生活に大きく役立つ「しるべ」だったのですな。
人間、どこで何をすればいいのかがわからないと不安になります。自分の役割を見失い迷いが多くなるにつれ、視界がどんどん狭く、目の前がどんどん暗くなっていく。そんな経験が皆さまにもあるのではないでしょうか。
例え状況は変わらずとも、「今、何をすべきか」というしるべがあれば動きやすくなりますね。動けば状況も変わりますし、目標と役割があればこそ「何もできなくて歯がゆい自分」「どうにかしたいのに動けない自分」「どこに向かえばいいのかがわからず途方に暮れる自分」から脱却できる。視野を取り戻し光を取り戻せる。とにかくあのぴかぴかの星を目指すんや!!
『星』はみんなの目に見えるので、たとえ今の自分には高嶺の花であったとしても、憧れを持つことができます。見えているから手に入るとはもちろん限らないのですが、見えるが故に「いける!」と思ってしまうこともある。そんな状態のときに、『星』の逆位置が出てきやすいです。
これは、テレビの中にいるアイドルを見て、私もなれるかも!と妄想するのに似ているかもしれません。実際にそうなるには不断の努力と運その他もろもろが必要なわけですが、そういうのを度外視して「あんな風になれるかも、いや、なれるはず、なれないとおかしい」……くらいまで思い込んでしまうと、ちょっと危険な感じがしますね。
何にせよ、『星』が「しるべ」だとすれば、逆位置で出た場合は「目標や理想を達成するためにどうすればいいのか?どんな役割を担えばいいのか?」という視点で考え、動くべき方向を探るとよさそうです。
以下の記事で、大アルカナ・小アルカナを一覧でご紹介しています。ご参考あれ!
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