このカードには、男女が向き合って約束を交している様子が描かれています。
お付き合いしましょうなのか結婚しましょうなのか、とにかく「約束・契約」をしているおふたりさんですね。ひゅーひゅー!仲いいねぇ!おめでとさん!!
小アルカナ『カップ 2』の基本的な意味

- スートのキーワード:感性・感情・情緒
- 数字のキーワード:はじまりはじまり、最もピュアなエネルギー
カップ 2が正位置で出ると、約束ごとがうまくいったり契約が順調に進んだり、はたまた誰かと力を合わせて何かをすることになったり……と、「絆の上に何かを成す」ことを示します。カップなので理性的・合理的な約束というよりは、気が合った上での約束って感じですね。
このふたりの真ん中に、翼の生えたライオンの頭と蛇が絡んだような杖がありますね。
これは神話でヘルメスが持っているケーリュイケオン(カドゥケウス)という魔法の杖で、商売や交渉の神様であるヘルメスを象徴するアイテムです。そのあたりも踏まえまして、ふたりの間に健全なフィーリングがあれば、何だって創り出せるよ!というのを基本の意味として覚えるといい感じ。
実際に占っているとき、例えば恋愛について占っていて、しかも障害を表すところにカップ 2が出たとしたら、「きちんと約束できない事情がある/約束をせずに関係性を続けていることがネガティブに働いている/約束の信憑性に問題がある」……みたいに、その関係上にある約束について改めて見直す必要性があるのでは、と読んだりします。端的に言うと「つけるケジメはさっさとつけなはれや」ということでもあるので、人によってはヒヤッとするかもしれませんね。
また、アドバイスを表す位置にカップ 2が出たら「お互いの絆に頼りましょう(頼れるはず!)」と読めそうです。そこにヘルメスの象徴する「商売・交渉」というキーワードを付け足して「どんなに気心の知れた相手でもきちんと約束をしましょう」という風にも解釈しておくとよりヨシかも。えーー今更約束なんて……とか思ってたら、ちょっとした行き違いで大喧嘩!とかもありえますから。
『カップ 2』が逆位置で出たら?
カップ 2が逆位置で出ると、約束や契約が反故になったり、そもそもそれらをうまく結べなかったり、そのせいで「一緒に頑張ろうね!」って言えなくてしょんぼりしたり……あぁやだ切ない。切なくて寂しい。悲しい!っていうことです。約束の時点で躓くなんて、すっごい出鼻挫かれる感じがするから嫌だわね。
数字の「2」からは二者間のバランスについての話題が汲めるので、それも見てみましょう。逆位置の場合、お互いのバランスが取れなくてダメになってしまうと解釈できそうです。それにより、一旦結んでいた約束や契約がダメになっちゃうこともあります。あるのです。
ま、ダメになったらなったで次のこと考えないと停滞する一方なので、「それもうあかんで」って言ってくれるだけありがたいね!ダメになったものに縋りつきたくなるのは悲しい人の性ですが……
お察しのとおり、恋愛のことを占っているときに逆位置で出るのはやめてほしいカードですね。ふたりのバランスが悪くなっているようで、絆がぐらぐらです……このままではうまく気の合った関係を築けないです……とか割と言いづらい。言うけど。
個人的には、いっそ容赦なく全部ぶっ壊れることを表す『塔』のカードや全部きれいに生まれ変わる『死』のカードなんかが出てくれた方が、「思い切って受け容れて、そのあとどんな変化を創り上げていくかしっかり考えましょう!」みたいに背中を押しやすいのでありがたいのですが、まぁなかなかそういうはっきりとした事象ばかりが人生ではございませんなぁ。
とにかく、占いのテーマが何であったとしても、このカードが逆位置で出た場合は「どちらか一方が強くなりすぎていないか/弱くなりすぎていないか(バランスが崩れていないか)」「約束や契約が隠しごとなくクリアな状態で結ばれているか」「お互いの気持ちはきちんと合致しているか」というように、ふたりの間にある「約束」について見直してみてくださいね。
『カップ A』が逆位置で出たら?
上記の記事で、大アルカナ・小アルカナを一覧でご紹介しています。ご参考あれ!