節制のキーワードはバランスです。すべてを安定させるためのバランス。健康然り、経済然り、愛情然り、まぁ何でもいいのだけれど、とにかくバランス。要素がフクザツに絡めば絡むほどそれって難しくなるのだけど、生きている以上は逃れられないことですね。あっちを立てればこっちが立たん、けどどっちも立てねばならん、って状況は結構あるもんで。

基本的な意味
- 魂と精神と肉体のバランス(健康)
- ふたつの要素の混合
- 安定、永遠の循環
このカードに描かれている天使は、ものすごく繊細なバランスをヘーキな顔して安定させている。正位置で出たときは「今すごくバランスいいよ」とか「安定を実感した上で物事に当たりましょう」とか「そうそうその調子、上手く回して」「自然体でバランスとれてるよ!」っていうニュアンスで、結構安心できる意味合いのカードです。『戦車』のときもちょこっと書いたけれど、「バランスが崩れている」ということにうっすら不安を感じる私としてはですね、このカードが正位置で出てくれると安心するのですよ。あぁ良かった!!安定してるんだ!!って。
戦車の場合は両輪がきっちり回ることでとんでもない推進力をもって進める、ってことなんだけど、節制はもっと基本のバランスって感じです。本体のメンテナンスが行き届いていて、複雑な機構のすべてが絶妙なバランスをもって相互作用していて、そこから生まれる力をフルに活用できる状態。
人間っていう乗り物のメンテナンスは本当に難しいと思う。肉体だけでなく精神や魂もきちんとバランスをとれていなきゃいけない。それら三点の相互作用、自分でどうにか意識してバランスとるってかなり難しくないですか?だから、「いい感じにメンテできてるよ」ってこのカードが言ってくれたら「よっしゃー!」ってなる。
逆位置で出たら?
- 健康不振
- 混ざらない、調和しない
- 不安定、循環の不和
『節制』の逆位置はバランスが崩れていることを示します。めちゃくちゃ単純に風邪を引いていたり、感情に振り回されたりしているときにも出るね。わかりやすいね。
恋愛をお題に引いたとき、相手との関係を表すところに『節制』の逆位置が出ると、ふたりのバランスが悪くなっている・混ざり合わない(すれ違う、意見が合わない)みたいな風にも読めます。心当たりがあるならバランスが崩れている理由を探すことをおすすめするぞ!
正逆問わず、「バランス感覚」に対してガツンと言ってくれるカードです。いやね、ホントね、結構強い表情でこっち見てくるから……え?何?逆位置ですか?最近食べ過ぎ??運動量とのバランスが取れてない??うへぇすみません。わかってるよぉ……精進、いや、養生します。
上記の記事で、大アルカナ・小アルカナを一覧でご紹介しています。ご参考あれ!