大アルカナの14番『節制』です。
人間を超越した、人間では為しえないバランス感覚を表現する一枚です。
小アルカナ『節制』の基本的な意味
- 魂と精神と肉体のバランス(健康)
- 安定、永遠の循環
- 物質性と精神性の融合
陸地(物質世界)に片方の足を、水中(精神世界)に片足の足を置いた状態で立ちながら、カップからカップへ液体を移す天使が描かれています。カップの片方には水、もう片方にはワインが入っていると言われ、健康のためにアルコールを薄めて飲むという文字どおりの「節制」を象徴します。この水とワインの移動は物理的に不自然な角度で描かれており、この動作自体が奇跡のようです。
また、陸地=現実的な考えと水中=第六感的な感覚をバランスよく使い、天使の頭の後光や背景の山にかかる光のかたまりが表すように、高潔で徳のある行いを実行するように、とも読めます。
色の要素
- 赤:情熱、生命力
- 白:純粋さ
- 黄:神聖性、祝福
- 青:精神性
逆位置のキーワード
逆位置はカードの基本的な意味に対して、否定・過剰・不足・未達のエッセンスを示します。
- 健康不振
- 不安定、循環の不和
- 物質性 or 精神性への過剰な没頭
イメージ
節制のキーワードはバランスです。すべてを安定させるためのバランス。健康しかり、経済しかり、愛情しかり、とにかくバランス。要素がフクザツに絡めば絡むほどそれって難しくなるけれど、生きている以上は逃れられないことですね。あっちを立てればこっちが立たん、けどどっちも立てねばならん、って状況は結構あるもんで。
このカードに描かれている天使は、ものすごく繊細なバランスを併記な顔して安定させている。
正位置で出たときは「今すごくバランスいいよ」とか「安定を実感した上で物事に当たりましょう」とか「そうそうその調子、上手く回して」「自然体でバランスとれてるよ!」っていうニュアンスで、けっこう安心できる意味あいのカードです。
同じく「バランス」を表す『戦車』の場合は、両輪がきっちり回ることでとんでもない推進力をもって進める、ってことなんだけど、節制はもっと基本のバランスって感じです。本体のメンテナンスが行き届いていて、複雑な機構のすべてが絶妙なバランスをもって相互作用していて、そこから生まれる力をフルに活用できる状態。
人間っていう乗り物のメンテナンスは本当に難しいと思う。肉体だけでなく精神や魂もきちんとバランスがとれていなきゃいけない。それら三点の相互作用、自分でどうにか意識してバランスをとるってかなり難しくないですか?だから、「いい感じにメンテできてるよ」ってこのカードが言ってくれたら「よっしゃー!」ってなる。
『節制』の逆位置はバランスが崩れていることを示します。めちゃくちゃ単純に風邪を引いていたり、感情に振り回されたりしているときにも出るね。わかりやすいね。
恋愛をお題に引いたとき、相手との関係を表すところに『節制』の逆位置が出ると、ふたりのバランスが悪くなっている・混ざり合わない(すれ違う、意見が合わない)みたいな風にも読めます。心当たりがあるならバランスが崩れている理由を探すことをおすすめするぞ!
正逆問わず、「バランス感覚」に対してガツンと言ってくれるカードです。いやね、ホントね、結構強い表情でこっち見てくるから……え?何?逆位置ですか?最近食べ過ぎ??運動量とのバランスが取れてない??うへぇすみません。わかってるよぉ……精進、いや、養生します。
以下の記事で、大アルカナ・小アルカナを一覧でご紹介しています。ご参考あれ!
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