「嗚呼、失ってしまった」小アルカナ:カップ 5【タロットカードの意味紹介】

小アルカナ カップ 5 です。
黒いマントを着た男性が、目の前の倒れたカップを見てうなだれています。

小アルカナ『カップ 5』の基本的な意味

カップ 5
  • スートのキーワード:感性・感情・情緒
  • 数字のキーワード:対立・破壊・葛藤
  • 喪失感、虚無感、後悔

どんよりと暗い灰色の空の下で、黒いマントを着た男性が深く俯いています。目の前にはカップが3つ倒れており、ワインのような赤い液体がこぼれています。一方、男性の背中側には同じカップが2つ立っており、こちらの液体はこぼれていなさそうです。背景には川と石の橋、建物が描かれています。街のような場所からは川を隔てて離れているように見えます。

色の要素

  • 暗い灰:失望、不安
  • 黒:絶望、終焉

逆位置のキーワード

逆位置はカードの基本的な意味に対して、否定・過剰・不足・未達のエッセンスを示します。

  • 喪失感からの立ち直り
  • 残った可能性
  • あるものを大切にする

イメージ

黒づくめの人がすーーーごくしょんぼりしてますね。ちょっとちょっと、しょんぼりしてんじゃないわよ。足元見てごらんなさいよ、まだカップ残ってるわよ!

目の前には倒れたカップが3つ。背後には倒れていないカップが2つ。「あぁあぁああぁぁこぼしちゃった…なくなっちゃった……」って嘆くあまり、後ろのカップが残っていることに気づいていないのね。正位置で出るとまさに気づいていない状態。落胆、絶望、喪失感。でも、逆位置で出ると「あっまだこっちに残ってた!!」と気づく、という意味になるのです。

何かを失ったときって、それにばっかり集中しちゃって周りのことが少し遠くなりがちじゃないですか。「うおーーー財布失くした!!」と大焦りで探すうちにポケットから他のものいっぱい落としちゃったりとか。もしくは焦りが高じて目の前に財布があるのに見つけられなかったりとか。ある意味集中しているとも言えるけれど、集中する場所を間違っちゃってる感覚、あると思います。

カップ 5はまさにそんな感じで、失ったものにばかり気が取られている。しかもカップのスートなので、物質的なものではなく気持ち的なこと……例えば誰かに失望したり、好意を失ったり、期待はずれだったり、みたいな、何だか裏切られたような気持ちになっている状態です。もうあの頃は戻ってこない、とか。もうあの人は去ってしまった、とか。もうあの気持ちは味わえない…、とか。

それは何も相手の気持ちや態度だけに限らず、自分自身にも当てはまる。誰かや何かに対する好意や情熱がすーっと引いてしまったとき、どうしようもなく寂しいってことがあると思います。あんなに好きだったのに、今はもうそうじゃなくなってしまったな。って、そういう感覚……あれ…書いてて寂しくなってきたね……?

逆位置で出たら、何かを失ったのは事実でしょうが「ほら、後ろ見てみ?まだカップ、残ってるで??
すべてを失ってはいないということに気づいて!」と、カードが教えてくれているのです。残っているカップを大切にしよう、そばにある想いや気持ち、関係を大切にしよう、っていうメッセージ。

ほらね、もしかしたら倒れたカップに入っていたものって、もうあなたには必要のないものだったかもしれないし。そもそもあなたには合わないものだったかもしれないし。不要だから去ったのかもしれないし!そんな風に捉えて、残ったものを大切にして前に進みましょう。

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1枚1枚を覚えなくてもイイヨ!っていう記事です。タロットを投げてしまう前に読んでみてね。

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