「豊かさを生み出す」大アルカナ:女帝【タロットカードの意味紹介】

大アルカナの3番『女帝』です。
物質世界への具現化、豊かな創造を示します。

大アルカナ『女帝』の基本的な意味

大アルカナ:女帝
  • 創造力、具現化力、受動性
  • 豊かさ、安心感
  • 女性性、育む力

女帝と呼ばれる人物が、画面中央に座っています。椅子にはボリュームのあるクッションや立派な敷布があり、リラックスした様子です。衣服は身体を締めつけるところがなく、やさしく彼女を包み込んでいます。また、衣服の柄と足下の盾には愛情・快楽・愉しみを示す金星の記号が描かれており、愛されて守られる豊かな暮らしが想像できます。

彼女は物質世界に生み出す力を象徴します。例えば男性と女性という異質なものが交わって新たな生命を産むように、無から有を具現化させる力です。個と個が結びついて新たな個が創られるイメージです。

色の要素

  • 黄:喜び、祝福
  • 赤:情熱、行動力、生命力
  • 白:純粋さ

逆位置のキーワード

逆位置はカードの基本的な意味に対して、否定・過剰・不足・未達のエッセンスを示します。

  • 創造が叶わない、具現化されない
  • 豊かさに溺れる、安心感からだらしなくなる
  • 女性性の暴走

イメージ

愛されているからこそ強い!護られているからこそ、それを知っているからこそ強い!そんな女帝さんです。攻撃して開拓できるだけが強さではないのよ、ってこの人は言っております……この人の武器は盾なんだ。戦わない、護りの強さ。

背後には森、そこから川がゆるやかに流れ、足元には稲穂がさわさわ揺れる豊かな場所で、ゆったりと立派な椅子に腰掛けてこっちを見ている……女帝さんは余裕の塊ですな。何故こんなにも余裕たっぷりかと言うと、彼女は自分が安全に護られている存在だということを知っているのです。万が一何かがあっても、足元にあるハート型の盾で自分で身を護れることも知っている。

ゆったりとしたザクロ柄のドレスはまさに女性性の象徴で、しっかりと護られた場所で新しい生命を育くむという大役を立派に務めているんですよ。(妊娠しているという説もよく言われている)

このカードが正位置で出たらとりあえずめっちゃ嬉しいよね。今はここに在るものに満足してていいんだな、遠慮しなくていいんだな。って思えるから。

私の場合は性格的な要因が大きいと思うんですけれど、「護られている強さ」っていうのがなかなか自覚しづらいの。護られていて余裕があるなら尚更、自分ができる攻撃のことを考えてしまう。なので女帝のカードが出たら、とりあえず愛されて護られていることを自覚して、自分が育んできたもの/新たに生み出せそうなもの/育めそうなものがないかを探すことにしています。他の分野を誰かがやってくれていて、それで護られているのだから、そこに安心して自分が育てられるものに集中しよう、っていう感じね。

この人は逆位置で出ると女帝の余裕がなくなって、護ってよ!愛してよ!私を安心させてよ!!と要求してしまう状態になるのよね。しかもなかなかヒステリックに。女帝である時点であなたは愛されて護られているんですよ、ということを理解してほしいのにしてくれないのね。そもそも護ってくれる存在が不足していたら、また別のカードが出るでしょうよ!わざわざ女帝じゃなくて!

どのカードでもそうだけど、“わざわざ”そのカードが出た理由を考えた方がいいです。逆位置だと意味がひっくり返ったり不足したり過剰になったりするので、ちょっとネガティブな気持ちになってカード本来の意味から遠ざかったり見落としたりしがちなんだよな……

そんな感じでですね、女帝が逆位置で出ると、感傷的に泣き喚き主張を繰り返すヒステリックな人が場に加わった、みたいになっちゃって「あっちゃー!」ってなるんですけれど、いやいやあなた女帝だから!女帝でいられてる現実を見よう!?あなた愛されてるし護られてるよ!!ってことを懇々と伝えたいと思います。伝われ……私の想い!!

以下の記事で、大アルカナ・小アルカナを一覧でご紹介しています。ご参考あれ!

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